某県・某有名高校の校長 

私は、近畿圏、特に阪神間に50年間居住し、都市銀行本部、また中枢店に長く勤務していたので仕事柄、広範囲に亘る人脈を持つ。また鳥取市でも地方財界人として活動したのでそれなりの人脈もある。 

隠棲して早や十七年を経過した。 

今回、大分県の教育関係で、稀に見る「悪質極まりない不祥事」が露見した。 

これは、徹底的に膿を出し切り、不正合格者を退職させ、不正昇格者を格下げ或は懲戒免職しなくては埒があかない。 

大分県と言えば、私は実に陰湿な事件を想起した。早や25年以上前である。 

都市銀行の人事部を代表して、同県のある組織のトップと面談した。表面は、教育関係である。二十人程度の教員らしい人々のいる部屋で、二対二十の対談と言えば体がいいが強面のやりとりをした。

表面は教育問題であるが、内容は強請(ゆすり)に近いものであった。

私は一歩も妥協することなく数時間を過した。やり取りのすべてを彼らは録音して、主として東京系大企業の交渉時に利用していたと後に間接的に聞いた。 

教育とい言うものの、要は、要求であった。我々は断固として拒否したが、東京系の大企業は相当なものを拠出したと噂であった。

その数年後、私が面談した組織の人物は司直の手に落ちたと聞いた。 

さて、某県某高校校長である。現在は「元」である。

校長室で初対面した時、この校長の「人相・面貌」を見て、これは、「教育者の(つら)」ではない。
いかに善意で考究しても精神的なものを彼の面相の中に微塵も見出せないのであった
 

六十近い人間なら、過去の精神生活・思考・生活内容等は面貌に出ており、人物程度は、ほぼ洞察できる。 

こんな校長の訓辞などを聞いている生徒が可哀想に思った。言うなれば、中年のおっさん営業マンが似つかわしい程度の人相なのである。これが、あの名門高校のトップかと今猶不思議である。 

その後、種々その校長に就いて然るべき情報入手に動いた。案の定であった、彼は、「某県の県庁とか県教育委員関係」に取り入りが巧く、飲んだりの付き合いが巧みで出世したとの噂があった。 

大分県の教育者関係の実情が暴露されたのを見て、日本の教育は腐りきっている。これは大分県ばかりではあるまいと断定的に結論づけるものである。

社会的に「音痴」で「非常識極まりない教育関係ОB」を多見するが、矢張り、学校を卒業して当初から「先生、先生」と何十年もいわれ続けていると、社会常識欠格人間となるのであろう。その自覚すら欠如した元教員が多く跋扈しすぎているのである。 

平成20717

徳永日本学研究所 代表 徳永圀典