4.  厚重な人物をめざす

「深沈厚重は、これ第一等の資質。磊落豪雄は、これ第二等の資質。聡明弁才は、これ第三等の資質」

 

どっしりと深くして厚みのある人物が一番優れた資質の持ち主。線が太く大きな石がゴロゴロしているように物事に拘らない人物は第二番目の人物。頭がよく才覚あり弁舌のきく人物は三番目だという。

安岡先生も呂新吾の人物鑑定を評価しておられる。

 

四十代の愚生、先生と一献傾けた酒席で、先生は、どっしりされて厚重な美声であった、風姿は恰も菩薩のように泰然自若。しかも若輩の愚生は先生の温かさに包まれているのを実感したものだ。このような人物のことであろう。