7月30日 天人一体観 その二

 この人など、全く東洋の「天人一体」を、その西洋哲学的立場から唱導しておりまして、「現象としての人間」という名誉もございますが、この人に言わせると、この宇宙の中から地球が造られ、最初は水と水蒸気の雲霧濛々たる時代であった。即ち、atmosphere

 またhydrosphereであったが、それからだんだん無機物の世界となり、そこから有機物世界が発展してきた。その有機的世界から次第に高等生物、遂に人間というNoosphere 、ノース、Noosと言うのはギリシャ語で、心という意味であります。ノースフィヤー、心の世界、つまり宇宙発展史上に人間を位置せしめておる。自然と人間とを一貫過程においておるわけであります。これは全く東洋流の考え方と一致しております。