拝啓 安倍総理大臣殿 

私は、総理の人柄とその国家に対する姿勢こそ、戦後属国のようになってしまった日本人を大きく変えてくれる有為の人物だと当初より確信し、陰に陽に応援して参りました。 

今回の選挙で自民党は大敗しました。参議院選挙と思えない低次元の選挙でなんたるものかと驚くばかりで、あれよ、あれよと言う間に民主党が大勝しました。 

国際的な視野から見れば、危機溢れる東アジアの日本は実務問題の年金で争わせてはいけませんでした。 

だが、日本のニューヨークタイムスと自認し、時の権力、政府に事実を曲げて反抗する朝日新聞に世論を誘導されてしまつた感があります。朝日新聞の安倍総理に対するリベンジと思われます。 

だか、それにしても、多くの大臣諸君の失言の多さには驚嘆し失望の連続でありました。緊張感の足りない、真剣さの欠如以外のなにものでもありません。 

最後は、赤城農林大臣、あの顔の絆創膏が象徴するような敗北を喫しました。お粗末すぎました。 

総理、やはり、総理の任命責任というものは重大だと思わざるを得ません。赤城大臣の応対(おうたい)辞礼(じれい)を見ていますと、又、あの面魂では大臣として問題であります。あの面魂では、現実的に物の役には立ちますまい。三代目のボンボンです。 

久間元大臣の失言も、本質的なものであり到底許し難いものでありました。彼の面を見て、矢張りと痛感しました。これは防衛大臣としては面だけで失格でありました。言語明晰、意欲満々、闘志の漲る武士のような人材でなくてはなりますまい。精神性が見られません。 

今回の選挙を見まして、これは政治家淘汰の大きなパラダイムの変化だとも推察できます。 

加藤紘一君などが、勝手な事を無責任に発言していますが、彼も時代に乗り残されるタイプの人物でありましょう。 

山崎拓君、古賀誠君、彼らのような、なあなあの、不透明で近代性を欠くような議員は、何れ間違いなく国民から見放されるでありましょう。時代は進化しているのであります。 

政治家の会計処理も、時代は、透明性ある的確なものがなされるべき時代であります。秘書のミスだとかは通用しないのであります。 

要するに過去の自民党的政治手法は遠ざけなくては次の選挙では覚束ないのではないか。 

悠久の日本国歴史を想起する時、敗戦により、日本人としての勝れた精神が大きく劣化したことが議員諸君に見られます。議員は国家の経営者であります。内閣だけではありません。国民から見れば与野党の議員は経営参画者であります。金銭ボケのような議員は不要にしたいのであります。 

国家というものに関して、分かっていないお粗末な議員が与野党に多数見られます。

国会議員は、国の安全保障が勝れて第一義であります。 

次の内閣に登用の議員は、今度こそ、老練な側近をおいて人事を練らねばなりません。秀才では人心の掌握は心許ないのであります。官房長官は格別に練れた人材でなくてはいけません。 

隠れた人材がいる筈です。今度こそは、清新にして、重厚、豪胆にして、緻密、国民に真剣に向かい合い、共に苦吟する私心なき人物をその登用要件として採用お願い申し上げます。

清新なる、心機一転の人事は、ここ一週間以内に、民間人大臣五名登用されよ。国民は瞠目して支援するでありましょう。政治家には人材が枯渇しております・
 

安倍総理、私は総理に日本の希望を託しております。

話は重厚にして、多くを語らなくてよいのであります。 

国民の琴線に触れること、抽象的に非らざる具体的問題を率直に話して国民を覚醒させてリード願いたいのであります。 

平成19年7月30日 

徳永日本学研究所 代表 徳永圀典