真の指導者の条件

それは「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は始末に困るものなり。この始末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大衆は成し得られぬなり」

この言葉が回答であろう。この言葉を吐いたのは西郷南州こと西郷隆盛である。この人しか言えないかもしれぬが、トップに立つ人間の「あるべき姿」である。

国家の大事は、正に「命を捨て、名誉も求めず、地位にこだわらず、と言う人物でなければ為し得ないであろう。これがトップの究極の理想である。

安岡先生は、呂新吾の呻吟語から、国や組織を指導するエリート、大臣には六つの等級があると指摘された。