価値相対主義では駄目 

今は保守系が強いから保守にしとく、或は今は革新が強いから革新にしとくとか、言う人が日本人には多いらしい。 

自分が、日本の為に、どうしたらいいのかという理念を捨て去り自分が生きて行く立場だけで、右か左かを決める、というのは全く「私欲」であり「公的」なものが失われている。 

自分に「損か得」かだけで国政を判断しないのは、国民一般のみならず政治家でも同様である。 

タカ派であった人が総理になり途端に中国訪問したり、それまで行っていた靖国神社の参拝を中止する。

 

一体、「何が本当の自分の理念」だったのかということになるのであります。 

政局でキャスティングボートを握られそうになれば相手へ靡く、政権を維持したいがために自民党が社会党と結託し連立政権を作り、そのツケが「村山談話」として大きな国民的弊害を残したままだ。 

この、分けの分からぬ、混然とした世相の社会にあって、

「個人の信念を貫き、コネとか世間に囚われずに進んで行ける人が、多く必要なのであります。我々はそれを学んできておるのであります。 

私利私欲の立場で対外発言をしない、経済の尺度でなく、

国家の「義」で、広い視野での「義」で、経済損得で判断しないこと。

国家を正しい道に進むには我々一人一人の判断が、とても重要であります。 

現在の日本に見られるのは、

もうバラバラの価値観の氾濫で、何もかも「価値相対主義」になっております。 

これでは、絶対主義を持っている国や、価値の統一が出来る国には負けてしまいます。 

共産主義は絶対主義ですから何をするにも上意下達が早い。


日本で議論だけが何十年も行われて、憲法一つ変えられない。

その自覚すら殆どない。

これは非常に危機的な国家であります。 

だから、「公」の精神を持ちながら、世間に引きずられない、強い“個人”を持ち、多くの人に影響を与えられるような人間、或は共闘できる人を増やさねばなりません。 

最早や行動しかない時勢であります。 

      平成21年7月6日 

       徳永日本学研究所 代表 徳永圀典