世相所見 平成277

1.  衣食足りて礼節を知る

 人は生活に余裕ができて、初めて礼儀や節度をわきまえられるようになるということ。

 出典は古く中国の春秋時代の宰相・管仲の言葉。管子だが、似たような言葉は多い、

衣食足りて栄辱を知る/憂いも辛いも食うての上/恒産なくして恒心なし常の産なき時は常の心なし/富貴にして善をなし易く、貧賤にして功をなし難し/礼儀は富足に生ず

対語 人はパンのみにて生くる者に非ず

 Meat and cloth makes the man.(衣食に申し分がなければ立派な人物が生まれる)

Well fed, well bred.(十分に食べ物を与えられた者は行儀もよくなる)

「衣食足りて礼節を知るというのだから、道徳を説く前に子供の腹を満たしてあげなさい。お説教はそれからだ」

  人間の基本。小学が無いからだ。