小沢一郎の慧眼 内館牧子 脚本家 

民主党政権が、常に場当たり的に対処し、何も出来ない理由は三つ。

    

    能力がない。

    覚悟がない。

    めざす地点がない。 

こういう人たちがリーダーになると、国はこうなる。現在の日本はその典型である。 

200711月、民主党の小沢一郎代表は、 

    「民主党には政権担当能力がない」 

とも受け取れる発言をした。これは強烈だった。

党の代表が、自分の党のついてこの発言。

当然、物議をかもしたが、まさに慧眼であったと、今、国民の多くは思いしらされているのではないか。 

国民は、まさか民主党がここまで無能とは思わず、希望を抱いてリーダーに選んだ。

主たる理由は、「一度やらせてみよう」ということで。 

一国を委ねる理由としては、それは余りにも浅薄であったということも、今、国民の多くは思い知らされているはずだ。

「国会議員のレベルが国民のレベルである」と言われる。

政治を機能させるには、国民のレベルを高からしめることしかない。

失ったものと時間は余りにも大きいが、今回の失敗はレベルを上げる為に必要だったと、そう思うしかあるまい。