地銀経営
兼てから、実に不勉強で、往年の銀行家が消滅したと思っていた。
金融庁の森長官の見識によりやつと銀行融資の原点に戻る端緒が出来つつあり誠によろこばしい。

起業の「目利きの銀行マン」が居なくなったと思っていた。
原点は、特にバブル崩壊後、大蔵省の、銀行融資保全の余りにもの強要が背景にあった。
だから、地銀は特に、不勉強となり、起業の芽を摘みとり、あまつさえ金欠を常態とせしめた。

かかる中で稚内信用金庫のような素晴らしい金融機関があるのが金融庁の目にとまった。
稚内市は人口35.千人、稚内信用金庫の出資金654百万円、従業員266名、総預金4000億円、
融資金892億円、純益10百万円。この金庫の資本主は600億円。これを使い、地元零細企業の目利きをして育てて地元と共存しているのだ。リスクテイクをしていたのだ、地元銀行が地元を育てているのだ。
果たして、山陰合同銀行は、鳥取銀行は、鳥取信用金庫は、リスクテイクをしてきたのが、如何????????  大きな疑問を抱く。そして自己資本増殖のみに耽っていたのだ。
銀行員が、担保主義、保証協会主義となり地元企業を育成しなかったことが焦点になつた。
これからは、預金の何割を地元企業に使っているかも大蔵金融検査のメルクマークになった。

農林中央金庫

7月は「みずほ銀行」のコンピューター統合が4千億円かけて絶望的の話をしました。

今月は、「農林中金」、全国農協資金の銀行、リーマンショックの時、危機となり全国農協、全農から1兆円増資をして生き延びた。総資金100兆円、世界でも最大級の機関投資家。だが、あの小泉信次郎曰く、農業への貸出は0.1%未満だと。主たる資金投資先は、国債20%、ドル建て運用が56%、円高10円で2兆円の差損発生、一ドル100円突破すれば3兆円の為替差損の危機。

農水省の次官が、天敵の奥原次官、全農は解体されている。農中も解体、再編の可能性ある崖っぷちにあるようです。

       平成287月 3

  鳥取木鶏会 代表 徳永圀典