「政治家・政府」に見識と勇気が欠如
無防備日本
独裁国は機敏であり強烈である。北朝鮮や中共の如し。
途上国は、国内動乱が続いても、これに対する耐乏力、忍耐力があるが、日本のような近代工業国家の成熟国民となると、それから生ずる混乱、破壊、苦悩というものは、とても途上国とは比較にならず軟弱である。
それに対して、日本人は何か検討、対策を考えておるのか。何ら考えてないばかりか、認識不足で甘く、反日的隣国の在日外国人に地方参政権まで与えようとさえ模索する政党が存在する。とんでもない反国益的行為である。
指導階級に見識と勇気が欠如
かかる時に大切なことは、賢明にして公正な見識と勇気を持った指導階級の人々が互いに連絡をとり、あらかじめ賢明な政策、対応手段を考究しておくことが必要である。
選挙と政治的混乱、政治不信は、一億国民の運命に切実に影響する重大事であり洵に憂慮すべき問題だが日本はバラバラである。
その上、今の日本はもう昔の日本ではない。昔のように東海の小島で外国との関係も間接的、且つ何ら怖るべきものがなかった時代はよかったが、現代の如く世界が一つになり、国際的影響力が強烈になってくると、今までの利点がそのまま弱点になってしまった。
第一、日本の国民はやっぱり孤島の島国の民ようで、
大陸や国際関係に対する実感や認識力が政治家始め国民も極端に欠如している。
ことに、野党は依然として、終戦直後にアメリカの占領軍が残していった日本占領政策の体制そのまま馬鹿正直に遵守しておるのであり、日本の国家的、国民的体質に全然合わぬものが多い。
危険な地政学的条件の日本
どうも日本人は国際認識というものが足らない。孤島の田舎者である。
凡そ日本くらい国際的に危険な地政学的条件のもとに存在しておる国は他に例がないのではないか。
例えば先の大戦に同じく敗れたドイツ、イタリアにしても、この両国は大体ソ連だけを考えておけばよい。
加うるにヨーロッパ諸国は度重なる戦争で経験を積んでおりますから、外交政策というものは確りしておりる。
処が日本はどうだ、小沢一郎の対中国、米国の対応を見れば歴然としてお粗末だ。福田総理も駄目である。
世界最悪の日本
これに反して日本は、そのロシアに加うるに中国という新しく、極めて積極的・攻撃的な国が目と鼻の先にあり、それが経済的に力をつけて歴史的に台頭してきた。
更にその中国の隣にこれ又極めて尖鋭・悪質な北朝鮮が控えておるばかりか、ロシアが石油により力をつけプーチンがロシア帝国建設に野心を抱き覇権国化しつつある。
これらの国は大戦のあと武力戦というものを出来るだけ回避して、その代わりに巧妙で深刻な政治挑戦を全力をあげて、日本を対象として競争しておる。
韓国とて、竹島問題等に見る如く悪質である。
このように周囲は強力且つ悪質・悪意の隣国ばかりなのは、世界の何処にも無い。日本だけであろう。
それには、心ある人々が鳩首疑講するということも必要である。
その前に、彼らは日本の歴史と、広く「戦争と人間」というものの学が足りない。
そこに培われた学問・教養が足りないと、甘い結論しか出てこない。
これは個人でも同じであるが、結局こういう難しい世の中になってくると個人の教養と心がけが勝れておらないと、ただ戸惑うばかりで何の力にも救いにもならないことを自覚しなくてはならぬ。
日本の指導層の劣化が顕著である。
平成20年8月1日
徳永日本学研究所 代表 徳永圀典