心の正体を見破った言葉がある。

インドで何千年も前に考えられた分類。

地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上・声聞(しょうもん)(えん)(かく)・菩薩・佛を言う。

「地獄」は激しい苦しみ合いの闘争世界。

「餓鬼」は、物欲のシンボル、欲望を満たせば愈々飽き足らなく、いつも飢え渇えているものの世界

「畜生」は、情欲の奴隷。

宗教の核心

「修羅」は、闘争の世界、対立抗争して止まぬ者の住む世界。

以上の四つは人間以下の生き物の世界。その上に人間。

天上は人間の高度なもの。「声聞」から上は、仏教修行の程度により四つに分類されたもの。最高位が「仏」である。

やはり、仏教の核心は、否、宗教の原点は「心」である。

宗教は、「生の哲学」でなくてはならぬ。

                      岫雲斎