822日 政治 その一

 アメリカの有名な神学者であり伝道者であったセオドア・パーカーが政見というものは急場の理論だと言ったことを思い出す。多忙な現実政治家は高遠な政治理論を考えてみたところで何にもならぬことであろう。それに実際政治というものは、エマースンがうまく言ったことであるが、政治はある種の毒な手仕事のようにもいやな職業である。とかく中毒しやすい。どうかすると良心を無視することもせねばならぬ。