戦後の終焉

1.   トランプ・アメリカが自ら創始した戦後70年の国際秩序の自壊を始めた。世界秩序の空洞化に向かいだした。

2.   そのアメリカ体制を存分に利用し、盗用し超大国にのしあがった中国が、西側中心の国際法に代わり中国法の希求を始め、アメリカに代る覇権国へ軍備を含め突進を始めた。軍事態勢も対外向けに法律を整備した。

3.   ロシア・プーチンは中国を潜在的に警戒しつつも親密国として連携している。

4.   北朝鮮は中国の支援を得て堂々と国際的にレビューを果たした。

5.   韓国は、その北朝鮮に服従するかの如きである。

6.   極東の38度線は玄界灘まで後退した。

7.   日本は、体制辺境国となり、今後は、思想的に影響を受け国内が不安定になろう。既に反日野党には、内外呼応の連動が伏線化している。要注意であるが国民は平和ボケでその認識が欠如している。

 

今、世界を見渡してみると上述の感がある。

それによる直近未来を予想すると

 

1.   強権政治の代表的トルコ。

2.   擬制民主主義国のロシア

3.   強権政治のハンガリー、ポーランド

4.   ドイツ、イギリス、イタリア、オランダ、オーストリアなどに拡大したポピュリズムの活発化

トランプの先進七か国から異端視されている。米国は衰退するのか?

 

国際ルールり再定義争い

1中国が軍事的、政治的意味で自由主義国的国際秩序に真っ向から対立している。 南シナ海九段線

 

2.中国習近平は、党総書記と中央軍事委員会主席を兼務する強大な権力を法的にものにし21世紀皇帝となった。

3.中国共産党建国100年の今世紀半ばまでに「世界一流の軍事力の「社会主義強国」を宣言した。そして

4.他の国々に対して

 「中国の知恵に学び、人類の直面する諸問題解決には中国の対応に従うべきだ」と演説した。

5.   これは、戦後の「パックスアメリカーナ」に対抗した「パックスシナーノ」である。

 

これは、自由主義国的国際秩序の中で指導力を担う非自由国であります。世界始めてでありましよう。

 

国際秩序を無視している中国である。

「新しい秩序を創る時が到来した」

 

それは「激動の開始」でありましょう。

 

だが、中国の「製造2025」がロボット、自動運転車、電気自動車、人工知能、バイオテクノロジー、宇宙開発など次世代産業10ケ年計画を「国家」として推進しようとしている。

中国による最先端産業の買収を阻止しなくてはならぬ欧米が共同で動き出した。

 

新冷戦の開始

戦後の民主主義が役に立たなくなっている。

独裁国家の増加、民主主義国の体裁をとりつつ権威主義的指導者の続出により民主主義の信仰は薄れつつある。

民主的世紀の終わりかもしれない。ブラジル、インド、南アフリカにそれがみられる。

 

いずれにしても、大きな潮流の中でトランプが言う「アメリカ第一主義」には如何なる意味があるのか、単なる不動産屋的ハッタリにしては影響が巨大である。

新しい冷戦が始動している。

 

    平成3074

 徳永日本学研究所 代表 徳永圀典