徳永「猛暑つれづれ」歴史洞察
ギリシャ、ヨーロッパの働きの悪いボンボンの国である。古い国だが、経済的自立不可能、歴史的に借金踏み倒すばかりの国の印象である。厄介者の印象だが、EC諸国は、突き放さない、何故であろうかと研究してきた。
結論、
1. ヨーロッパという言葉は2500年前のギリシャ人発明である。
2. 言葉を創造すると言うことは「理念」をも創造したことになる。
3. 古代ギリシャ語を受け継いだのが大ローマ帝国。古代ローマ人はラテン語に直した。
4. そのラテン語から生まれたのが、英語、フランス語そしてドイツ語の六割を占める。
5. 聞く処に依ると、理工系言語はギリシャ語を直接語源としたものが多い。
6. 理工系のギリシャ語を含めると、現代欧米人の言語と理念は8割を占めるという。
7. これではEUが古代ギリシャ人に依存していると言っても過言ではありますまい。
8. しかし、古代ギリシャ人と現代ギリシャ人は似て非なるものでありましょう。
9. だがヨーロッパ諸国の国は、ギリシャに我々の想像以上に深い敬愛があると思わねばならぬ。
10. その古代ギリシャ文明のシンボルがオリンピックですね、だが古代ローマ帝国はキリスト教化した古代ローマにより4世紀末に廃止された時にギリシャは死んでいるわけです。歴史はその時から中断されたままと言えるらしい。
11. ギリシャには、観光以外の産業は皆無であります。だから、ギリシャを助けるということは永久に援助し続けなくてはならぬのである。
12. だが、ここでECの盟主ドイツの難儀な性格が立ちはだかっている。
13. ドイツは、余りに酷いギリシャの財政、経済に彼らの勤勉性から到底受け入れられない、ここにギリシャ問題の最大障害があると見ている。
14. こうなるとドイツ人気質を研究しなくてはならぬことになる。ドイツはEU唯一の勝者である。ドイツは、どうやら、歴史的にも気質的にね指導力を発揮する勇気も気質も欠けていると言う。
15. 指導力を発揮するには、勝つだけではダメで、「勝って譲る心構え」が必要。「勝っておりながら譲るとは、敗者の立場にも立って物を考えることであり、これは、「想像力」の問題であります。一寸の虫にも五分の魂があることの理解が必要。
16. その点、古代ローマ帝国には、それが有ったから、しなやかな柔構造の200年があった。ドイツ人には歴史的にそれが無いと言われる。これに関して、有名な歴史学者の言葉を引用してこの問題を終えます。
17. ドイツナチスは600万ものユダヤ人を殺しただけでなく、600万もの人間を、快感でもあるかのように、冷酷に陰惨に、肉体的にも精神的にも追い詰めたやり方、これを、ギリシャ問題へのドイツの対処に感じる歴史学者がいる。
徳永日本学研究所 代表 徳永圀典