第二のウエストファリア条約を!

現在は「世界のパラダイムの歴史的大転換中」であります。

 

つらつら世界の覇権を主導したヨーロッパを観察してみますと、欧州は宗教戦争ばかり古代からしています。

16180年の30年戦争、カトリックとプロテスタントの戦争でありますが、ドイツ人は30%が死んでいます。そこでウエストファリア条約で出来たのでありまして宗教戦争の混乱が終止符を打った。

 

冷戦後、アメリカ発のグローバリズムが世界を席巻し現在ひずみが生まれて欧州中心に混乱しています。勿論日本もでありますか。

欧州とか中近東を見ていますと将に宗教戦争の再来であります。

テロリストは宗教の原理主義でありましょう。

昭和20年、広島原爆の時、英国の宰相チャーチルがこれを聞いた時の発言が、「これこそキリストの再臨だ、キリストは怒りの神として戻ってきた」

でありました。

一神教の原理の本質を突いています。一神教の原理は宗教というよりマルキシズムと同様のイデオロギーでありましょう。人間のイデオロギーや思想を宗教原理にしていては争いは絶えないのであります。

 

世界三大宗教、

イスラム教、キリスト教、仏教です。

キリストも釈迦も宗教を開いたという意識は無かったと言われます。キリストの直接の弟子達が教団を創り有力宗教となり2世紀にはローマ帝国の国教となりました。

釈迦の死後2世紀して、アショーカ王が仏教に帰依しインドを統一し国教となり世界的影響を持つまでに至っています。

釈迦もキリストもどちらも政治的リーダーではありませんでした。

ただ、イスラム教は、教祖ムハンマド自身が意志的に強力な宗教国家をアラビア半島に創ったわけです。

紀元570年頃、ムハンマドはアラビア半島をほぼ統一する国家指導者になっていたのです。

ですから、イスラム教はまさしくイデオロギーと言えるのではないでしょうか。人間の作った思想とかイデオロギー、数千年間それをそのまま信じるのは現代的には到底受け入れられない部分が大きいと思うのです。

 

 

どちらも後世の信者が教団をつくり

争ってばかりの欧州中近東

 

 

 

再び、ウエストファリア条約が必要になってきているのではないでしょうか。

 

日本は明治維新により近代的国家関係、即なんです、明治に日本は近代化を遂げたことはウエストファリア条約体制に参入したことだったのです。日本は明治から欧米の自由貿易世界に組み込まれたのです。自覚が薄いけれど。

しかし、

東西冷戦が終わったのはもう20年前ですね。世界はその後Eに代表される国際的な統合の推進により普遍的な価値の追求が実現するとか思いました。

然し、イスラム過激派が暴れまくり、難民が異常に発生し、多国籍企業の不正行為は後を絶ちません。

そして台頭しつつある中国が、後進国の自大野郎のまま、世界のベゲモニー、即ち主導権の中心になりかねない状況であります。

しかも、普遍性のある先進民主主義は、トランプ大統領、或いは英国のEU離脱のように、ポピュリズムと誤った直接民主主義により混迷を招き混乱を深めております。

日本は、

アメリカを目指して、ここまで世界の経済大国になりました。追いついたと言えるかも知れません。

これは、「魔の時間帯」入りかもしれません。

歴史を回顧して、「追いつく相手を見失った時、我を忘れるのが日本みたいな気がするからです」。