日本あれやこれや その28 

平成18年8月

 1日 オリンピックと八紘一宇 第一回オリンピックはアテネで開催、地中海関係諸国の僅か13ヶ国300名足らずの参加。アトランタオリンピックでは、197ヶ国の参加、白人、黄色人種、黒人と人類の祭典に相応しいものとなった。 大東亜戦争以前は白人国中心の精々340ヶ国の参加、日本が第一次世界大戦以降一貫して叫んできた「人種差別撤廃の提案」は大東亜戦争により見事実現したと言える。大東亜戦争の意義がここにあると言える。
 2日 八紘(はっこう)一宇(いちう) 人類がみな一軒の家のように、親しく睦みあう理想、これは「日本民族建国の理想」であり初代神武天皇が宣した「八紘一宇」の精神である。 現代のオリンピックは神武天皇の宣言された言葉が実現したと言えるのである。
 3日 明治天皇の御製「よもの海みな同胞(はらから)と思う世に など波風の立ちさわぐらん」の切なる願いも敗戦したとはいえ戦後各国の独立により果たされたといえる。 昭和天皇の終戦の詔勅にある「万世のために、大平を開かん」の願望も見事に達成されたと言えるのである。大東亜共栄圏の理想も占領軍は使用を禁じたが見事に達成されたのである。
4日 20世紀の国生み

昭和の時代、世界にはアフリカで50ヶ国、アジアで50ヶ国と100以上の新興国が次々と生まれた。日本は正に世界の「国生み」の親である。

神話の時代、イザナギ・イザナミの命が大八州(おおやしま)の「国生み」をされたが、日本は20世紀の国生みの親である。日本の誇るべき国際貢献であり祖先の営々たる人類平等の使命感によるものである。
 5日 武士道とパイロット 武士道とは大義の為には死を賭しても守る気概のモノノフの心である。人間が大地を離れると、大空に航空機を運転するパイロットは死に常に直面している。航空事業に参画する人々は地 上整備もサムライのように常に真剣勝負をしている。航空学園の生徒し、敬礼とハイの礼節、正しい姿勢での規則正しい生活で鍛錬されるパイロットはさしずめ現代の武士であろう。
 6日 近代日本建国の精神 フランシスコ・ザビエル、450年前、スペインから日本に来た神父、本国への報告に次のようなことを書いて日本人を高く評価した。「昔の哲学者のように暮し自然と道理に従って何事にも進んで耳を傾ける。大抵の人は字を読め、都から離 れた関東にまで大きな学校(足利学校)を持っている。武士道精神が果たした役割を新渡戸稲造は書物にして外国人に広めた海外の日本人観に大きな影響を与えた。明治の元勲、木戸孝允、大久保利通、伊藤博文らが作り上げた近代日本は武士道の産物と言われる。
 7日 自然と共生の思想 日本人は古代から八百万の神々や、大自然の偉大な働き(サムシング・グレイト)に関してずーと考えて生きてきた。「我々の身体は地球からの借り物である」という日本の思想は科学的に正しい。我々の身体の凡ての元素は地球から来ている 借り物である。我々は定期間、地球に存在したら身体をすべて地球や宇宙に返還しなければならない。この21世紀は、「生命の元の親」であるサムシング・グレートに感謝し、自然と共に生きるという日本的考え方が益々世界に人類に必要になってくる。その思想の根幹にあるのが神道である。
 8日 滅びる西洋的思想 科学・技術に偏り、弱肉強食、優勝劣敗の考え方では間違いなく人類はやがて滅びる。

人間だけでなく、植物も動物も同じ遺伝子暗号を使っている。生きとし生けるものは、すべて兄弟姉妹という思想に還らなくては滅亡する。

 9日 日本人の共生観を世界へ 日本人が培ってきた自然と共に生きるという文化や思想は、世界の平和に限りなく役立つ思想である。科学・技術をマスターしている日本人だからこそ、その高 貴な精神文化を世界に向けて発信しなくてはならぬ。日本人にはその遺伝子を呼び起こさなくてはならぬ。21世紀は日本人の出番である。
10日 日本人の時間文化 時間意識こそ日本人の場合、外国人より格段に優れている。この時間文化の違いこそ日本発展の謎と言われる。 日本人ほど時間を大切にし、時間を区切り、けじめをつけて、目標を決めてハジからシカジカ計画的に仕事を片付けて生活する民族はいないといわれる。
11日 ケジメ文化と稲作 日本は昔から豊葦原(とよあしはら)瑞穂(みずほ)(くに)と言われる稲作農耕民族。稲こそ民族の生命(いのち)を支える根っ子(ねっこ)、これを縮めてイネと言った。イネは元々熱帯植物、東南アジアでは年に 23度収穫でき、いつ種を蒔いてもいい。日本では真夏の78月の短期間の一回勝負。為に春先の種まき、苗代、初夏の田植え、一番草、二番草、三番草取り、時間刻みの多忙な農作業。このような気候帯の不利を勤勉な労働で補わなくては日本の農業は成立しなかった。
12日

節目を大切にした日本人

八十八夜の「別れ霜」、二百十日の「台風の荒れ日」のように時間の流れに節目をさけて計画的農業やキャンペーン農業を2000年以上繰り返してきて瑞穂の国としケジメ・節目を重んずる民族性を培ったと言える。 日本の稲作農業は怠け者や愚か者にはとても出来ない生業である。「けじめ」はこのように日本人の国民性となったのである。外国にう見られない特性であり日本発展の秘密である。
13日 節気 小刻みに時間に節目をつける程、時間意識が向上する。ケジメがあるから目標が決まり生活も計画的になる。だから時間に縛られ時間に追われて行動が機敏となる。日本の稲作は季節に生活リズムとリンクさせた。 一年を12ヶ月に区分するだけでなく、15日刻みで立春だ夏至だ、秋分だと「24節気」とし、更に、節分、端午(たんご)の節句、入梅、七夕(たなばた)、土用、彼岸などの「雑気(ざつき)」を儲け勤勉の習性を身につけた。
14日 けじめが日本人の特性 かくして日本人は、あらゆる物事の始めと終わりにケジメを付けなくてはならぬ民族に育った。日常行動様式の中にやたらと節目、ケジメをつけた。家を出る時は、「行って参ります」、帰れば「ただ今」、送り出す方は「行ってらっしゃい」、「お帰りなさい」。これは英語には無い。学校の授業では、起立・礼・着席で始まる。 芝居では「東西・東西」の口上、拍子で始まる。汽車の出発は「汽笛一声新橋で」、外国のように何の合図もなく動くことはしない。事の始まりは「新年会」「始業式」、「仕事初め」、「株式大発会」終わりは「忘年会」、「終業式」、「仕事納め」、「大納会」、必ず儀式をする。役所も企業も「周年行事」をして反省と目標を立てて緊張感を醸成する。こんな外国はない。
15日 「けり」 百人一首「百敷や、古き軒端のしのぶにもなお余りある昔しなりけり」のように枕言葉で始まり「けり」で閉める定型が存在する。 ここから「けりがつく」という大和言葉か゜生まれている。
16日 国境・県境線 世界地図を見ると、北米、豪州、アフリカに顕著に見られるが、国境線が東西南北に直線で示されているのが多い。 日本は地形が複雑で市町村が直線になることはない。外国は空間的にも自然環境が単調で区別のしようがないからである。「けじめ」を知らないのである。
17日 元号の知恵 歴代天皇は、節気の習俗を時代の流れに応用した。それが元号制度の知恵である。歴代天皇は数年から十年を目途に改元して時代を巧みに転換している。時間民 族日本の天皇の最も重要な使命であった。幕末孝明天皇は在位21年間に、嘉永、安政、万延、文久、元治、慶応と六回も改元された。混乱の時代をいかに転換させるかの天皇の苦衷の表れである。
18日 御一新(ごいっしん) 維新である、明治改元により御一新は鮮やかなスイッチの切り替え、民族は暮れから正月を迎えたように、チョンマゲ時代を忘れて、気分一新、目標を掲げて明治維新の新時代を創造できたと言える。 年号はその時代を着色し、意味づけ、明快に区別する。明治、大正、昭和と言っただけでどんな時代だつたか浮かび上がってくる。忠臣蔵の「頃は元禄十五年・・」というのを西暦で1703年・・では講談も出来ない。
19日 再び元号論1. 西暦が一般化している国際化時代に日本だけが元号制を取るのは時代遅れなどという文化人は早計で思慮が浅い。元号制は古代に中国から学び、大化の昔から千 数百年、国民生活に深く定着している。本家の中国では清朝末期に廃止して日本だけである。だから尊いのである。天皇と元号制こそ「ケジメ文化日本」のアイデンティティを象徴する最後の砦である。
20日 再び元号論2. 年号のない日本は気の抜けたビール、西暦は単に数字の羅列で、そこに天平時代、明治時代といった時代が秘めた重厚性、画然性、直感性が浮かばない。日本人は日常、大安吉日だとか、友引だとか、今年は羊の年だ馬の年だとか時間に意味を与え着色して暮してきた高級なのである。 欧米人のように単調で物理的でない暮らしをしているのである。
平成は、内平らかに外成る
(史記)、地平らかに天成る(書経)の東洋古典からとつたもので、それだけで世界人類、天地の平和と繁栄を達成するという高い国家目標・理想を示して高度な文化なのである。
21日 言葉と文化 言語の違いが文化の違い。言語は人類文化最高の財産。世界に約2500語ある。言葉はその民族固有の文化を代表する。 日本人とは日本語を話し合う人間のことである。だから日本人と日本語は同義語であり、日本人のアイデンティティは日本語なのである。
22日 国語の乱れは国の乱れ 国語とは民族をヨコに結びつけ、過去、現在、未来の人々をタテに連結する鎖である。日本文化の背骨である。一国家、一民族、一言語の日本統一安定社会の謎も日本語にある。 近年も無国籍の分けの分からぬ外国語が氾濫して、言葉の乱れが酷すぎる。「国語の乱れは国の乱れ」の始まりで心配である。
23日 日本語の優秀さ 今日の日本の繁栄は、日本語が英語、フランス語に勝ったからもたらされていることに気付く人が少ない。日本語は欧米初め世界のどの言語よりも優れた高度に発達した言語なのである。 日本語は漢字、カタカナ、ヒラガナの仮名交じりの三通りの表現で、複雑高度に洗練された言語なので外国人が学習かるのに世界一難解とされている。
24日 日本語の優秀さ2 日本人は義務教育で自然と高い漢字教育を身につけ、文盲は皆無。外国文化・文明はすべて国語に翻訳されて優れた日本語で誰でも理解できる。 明治以降、外国の優れた文明の洋才をどしどし取り入れて、和魂で包んで高度な和才に仕立て上げたのである。巧妙に和風化した。
25日 26文字と日本語の効果 単純な26文字のローマ字と、日本語の複雑多様な漢字仮名交じり文化は決定的な結果をもたらす。欧米文化は巧みに日本語化され、日本人独特の心や手により忽ち世界一の商品となり世界の市場を圧する。 逆に日本文化文明は国語が難解で殆ど外国に出て行かない。26文字では余りに少なすぎて表現に微妙な差異を示すことができない。
26日 26文字は 三角形をABC、ビタミンを区別するにもABC、中学校のクラス分けもA組B組C組、あの戦犯さえA級B級と区別するしかない単調。 日本なら甲乙丙、大中小、松竹梅、福禄寿、と内容に意味と深みのある多彩な区別が幾らでも可能でレベルが高い。商品でも飛行機B747、A300の如くアルファベットと10までの数字の組み合わせしか出来ない単純さではないか。
27日 日本語の特色 低学年で日本人は片仮名50音に平仮名50音の表音文字を覚える。さらに小学校で1000字、中学で2000字の表意文字の漢字を覚える。高卒の頃には3600の漢字を習得して新聞など誰でも読めるようになる。

一生の中誰でも5000程の文字教養を頭脳というワープロ器に納めて自由自在に活用していると言える。

欧米の26文字VS日本の5000、ここに勝負の根源があるのを自覚しない現代日本人に、喝!。

28日 欧米との地名表記

日本では金沢、京都と大抵二文字で地図に表示可能。明治の先人は外国の地名すべてに漢字を考えた、カリフォルニアは加州、サンフランシスコは桑港、ロスアンゼルスは羅府、ニューヨークは紐育、ロンドンを倫敦、パリーを巴里、ユナイテッドステイツを米国、イングランドを英国と漢字で実に簡潔明瞭に表示した。

英語は美しいはビューティフルと九文字、日本では「美」一語である。そこから美術、美化、美容、美人といった造語が無数に生まれた。輩という字から先輩、後輩、若輩が生まれ、車から発車、乗車、停車、空車の術語が自由自在に生まれた。外国文明が日本に伝わると忽ち日本では等比級数的に新概念が展開できていつの間にか外国を圧倒してしまうのである。
29日 縦横自在の日本語 日本語はタテヨコ自由自在、左書きでも右書きでも読めて世界一便利な文字。図書の背文字やアドバルンの広告では英語は不便。海苔の老舗の「山本山」など、上から読んでも下から読んでも裏から読んでも山本山 と読める便利な日本語の典型。また、GINZAを「ぎんざ」と平仮名にすると二倍早く識別かのう、「銀座」と書くと更に10倍早く読み取れる。従って欧米人が一冊読む間に20冊本を早く読むことが出きる理屈となり、漢字の直観力の凄さがある。
30日 象形文字 漢字は象形文字で、川の流れから、山は山の形から生まれたので一度覚えると年をとっても忘れない。漢字は2千年前の論語孟子の漢書が同じ意味で現代人にも理解できる。処が今の中国では共産党が漢字を変形簡略化してしまい現代人には 自国の古文書が理解できない。中国より論語の研究は日本が進んでいる。東洋の漢字文明の枠は日本にしか残っていない。韓国などはハングル文字にしたから自国の過去の歴史が読めない、分からない国民となりつつあり情操上の問題が発生しつつある。
31日 明治の先覚者の偉さ 明治の先覚者は、外来語の全てをすべて二文字の新漢字即ち国字(和製漢字)に翻訳し、日本語のままで西洋文物を学べるようにした。

国字、和製漢字はその数20万語と言われ、現代中国、韓国の言葉ともなって日常生活に多用されている。中華人民共和国の中華以外は日本製の国字である。