因果律(いんがりつ) 

人間には奇跡というものはありません。奇跡などというものは研究不足、勉強不足の者の言葉でありまして、原因・結果というものは常にはっきりしておるのです。

悪いことをしますと、いつかは悪い結果が現れ、善いことをすれば善い結果が表れる、というのは厳粛な自然の法則であります。従って人間は因果律というものを大事にしなければなりません。
 

不落(ふらく)因果(いんが)不昧(ふまい)因果(いんが)

つまり、善因(ぜんいん)善果(ぜんか)悪因(あくいん)悪果(あっか)、善いことをすれば必ずその原因で善い結果が得られ、悪い事をすれば悪い結果となる。

非常な修行をした人ほど真の因果律を覚るもので、世俗の因果の考えなどとは全く別であるということを説いて聞かせたわけです。落と昧の一字の相違で、それが明白であります。 

安岡正篤先生の言葉