小沢一郎に私心あり 

1.小沢一郎は反米であろう、それは米国大使への非礼な態度で明白である。

2.そして面談の直後に訪中計画を発表した。これほどあからさまな対米態度は日本の国益に反する。

3.そして小沢一郎は、一国の総理の対談申し入れを拒否したのである。これは極めて悪質で重大な事件である。国益に反する。「小沢一郎に私心あり」と断じざるをえない理由である。

4.内政に関しては、侃々諤々(かんかんがくがく)の議論が望ましい。だが、外交問題では、野党と雖も政局にしてはならぬ。

5.小沢一郎は、選挙に勝利したからと云って、国家の対外公約であり自由諸国の評価の高いインド洋の給油問題で選挙に勝利したものではないのだ。

6.小沢一郎は、この日本国の対外公約を政局にして、政府に凄んでいる。これはヤクザに引っ掛かったような感じを受ける。

7.小沢一郎は、石油給油問題、国家の重要な対外公約を、弄んでいる。これは、小沢一郎の「私心」があるからであろう。

8 明治の野党の大政治家は、政敵であっても、良い事は良いと断じて支援する豪快さ、現代政治家が忘れたかに見える国益を守ると言う逞しい筋金が一本貫いていた。小沢一郎にはそれが欠けている。それは小沢一郎には私心があるからだ。

9 時代は今や平成の大動乱期を迎えようとしている。あらゆる戦後の仕組みが行き詰まり大手術以外に日本は立直れない。このままであれば玉砕型になる。これを打破して前に進むには容易ならざるエネルギーが必要。それを持つのは若さだが、心臓を病む小沢一郎は二十一世紀に立ち向かわねばならぬ時、私心で動き国家のヘゲモニーを掌握するとは断じて許し難い。

10.地方でも国家的なこのような大切な問題の対処に私心があっては国家の未来を誤る。関係当事者は心して信念と勇気を持って欲しい。
明治初頭の不平等条約で明治の国民が苦しみ、それを解消するのに20年以上もかかった。対外公約違背は後遺症が百年に及び国家を危くする。小沢君、己に負ける事で再び子孫に同様な苦しみを残してはなるまい。

11.外国との交際に関することは、国の安危に関し、交渉の能否は国の栄辱に係る、と言ったのは明治4年の欧米使節団長である。外交の本質を喝破している。国際化の時代こそ、特に公的当事者は勇気と信念と気概を以って国家の尊厳を守らねばならぬ。

12 さもなくば、日本の信用が喪失する。国家とは物でも金でもない。師表に立つ小沢一郎君、貴君の心の用い方一つで、国を亡ぼし或いは国を興す。

13.それは当事者の心の持ち方の、公と私との差から起こるのだ。小沢一郎君、貴君には私心がある。政局に利用しているのではないか。ここで近思録を想起して欲しい。 

「一心以って邦を(うしな)うべく、一心以って(くに)(おこ)すべし。只だ公私の間に在るのみ。 

平成19年9月15日 

徳永日本学研究所 代表 徳永圀典