929日 野営の帷幕の中でも

 明の王陽明も、病躯を以てこっちの内乱、あっちの反徒と寧処の暇なく奔走しながら、その間に最も真剣な読書・学問・教育・詩作・論述を行っています。弟子たちは絶えず先生のあとを追って陣中に聴講しており、一日の戦闘がすんで夜になると野営の帷幕の中で篝火を燃やし、そこで書物の講義です。弟子たちもヘトヘトになって翌日眼を覚ましたら、もう陽明先生は前線に進軍している。