1.   温情と賞罰の徹底化をはかる。

このように相談を持ちかけて納得させ、その代わりにと条件を提示する。それは「これまで先納した年貢は無かったことにして今年の分から納めてくれないか」と。前納制を廃止するが納めた分は帳消しにしてくれである。御用金も財政が再建したら必ず返却するから返済の猶予をと頼むのであった。財政難をしめ庄屋、商人は恩田の誠意ある説得に「有り難き幸せ」と受け入れたのである。