阿蘇山--中岳高岳 熊本県

--中岳-海抜1506米   高岳-海抜1592米

11月21日、黒川温泉をスタートした我々は仙酔峡へ向かう、9時25分のリフトだが生憎強風で断念、諦めて別府へ帰るべくやまなみ街道を運転中、明日は快晴と知る。
ここで再び中岳・高岳に挑戦しようと更に一泊を決断する。
22日は9時35分リフト上駅、足の早い人で中・高岳を登頂して12時15分のリフトだと云う。我々もそれでなくては別府の汽車に間に合わない。
流石は大阿蘇の火山口である。この中岳方面から見る
火山口は迫力満点であった。地球の裂け目、割れ目を具に観察した。
展望台から中岳に向かう、火口崖と北側の峻烈な傾斜から吹き上げる猛烈な風はエッジような稜線にいる私を痛撃した。友のように雨具をしないでいた、
初冠雪の今日は寒い上に強風である。耳が刺すように痛い、帽子が飛ぶ、思わずタジロイだ。
突然後ろから友の声、「心配は無い、腰を下げて、膝を曲げてゆつくり」と。私は一挙に安心感が心に広がった。凄い友人だ、背後なのに私の心を見破っいていた。優しい、心の友だと痛感すると共に、私は準備不足を知った。
山岳は本当に真剣勝負であると思い知らされた。
中岳高岳も難なく登る。ただ吹き上げる風には驚いた。途中で準備を完全にすると落ち着いて霧氷と初冠雪を楽しみつつ二つの高山を体験することができた。我々は11時45分のリフトに余裕タップリで乗車した。素晴らしい一日であった。
平成15年11月23日
 徳永圀典