日本海新聞 潮流 寄稿 平成17年 8月 1日

                           中華・小中華

@中華とは文明世界の中心に在るの意、現代中国の謂いではない。小中華とは、古代中国の臣下・古朝鮮の歴史的潜在的自意識。古朝鮮の国王は歴代、中国皇帝により国王として認定を受け、朝貢を行い「三跪九叩頭」(さんききゅうこうとう)の拝礼をした。

A文明とは野蛮ではないこと。暴力デモは中国文明の本質を示す。大使館破壊の無法・謝罪なしは、同国の傲慢、横柄、非近代性を国際的に暴露した、これが中国の本質である。実態的には礼も義もなく、他の価値観を受容しないのが中華たる所以。野蛮は中華の名に恥じると思うのが我々だが、彼らに恥はない、それこそが中華なのだ。

B社会主義とは北朝鮮同様、かくも道義に欠けるものか。だが中国共産党開祖の毛沢東は国交回復時、田中首相が謝罪した時、「謝る必要はない、あなたの国は良い事をしたのだ」と応じた。(日本がアジアで白人を追放し諸民族を独立させた事)又、周恩来首相は、田中首相と固い握手をして、「子々孫々まで中国は覇権を求めない」と応じたが約束は守らない。日本と戦ったのは中華民国(現台湾政権)の祖・蒋介石で「怨みに報いるに徳を以ってす」といい日本人の心を大きく掴み、中華民国は「三千年のタイジンの国」だと強い印象を受けた。

C蒋総統を台湾に追い出した現中共政権は無法を恥じない、その非を認めない。これでは中国はタイジンの国ではなく、まして中華でもなく「小中国」と断定して良い。

D日本は戦後60年、一貫して隣国に忍耐強く模範的に平和を目指していると報道したのはウオールストリートジャーナル紙。戦後、中国はチベットに侵攻し120万人を殺害、ケ小平は懲罰と称してベトナムにも侵攻、彼等の教科書には侵略を進行と記述している。中国は平和と道義の国ではなく横柄な無頼国である。

Eその中華思想を歴史的に見ると、自分の国を文明の中心として、周囲は野蛮な国々と見下し、東の国は東夷(とうい)、西は西戎(せいじゅう)、北は北狄(ほくてき)、南は南蛮(なんばん)として、周辺国に虫とか獣の名前をつけている。例えば、蒙古、この意味は無知で愚鈍。いずれも動物や昆虫の名をつけてバカにした名前である。匈奴(きょうど)・東胡・鳥垣(うがん)・靺鞨(まっかつ)・鮮卑(せんぴ)・拓跋(たくばつ)・高句麗・新羅・高麗・渤海・突蕨(とっけつ)・吐蕃(とばん)・倭奴(わど)穢貊(わいばく)等である。匈奴とは不吉な下郎、鳥孫は鳥の末裔穢貊は汚いイタチ、突蕨はサソリのような奴である。日本は東だから東夷とし、体躯が小さいからと呼んだ。卑弥呼などは侮蔑の表現、韓国がマネをして日本人を侮辱する時「倭奴―ウエノム」と呼ぶ。

F韓国は、朝鮮戦争で毛沢東に百万の大軍で侵略されたが謝罪を求め得ない程、中国に対し卑屈。韓国は日本を東の夷と思いたいという小中華意識を今なお引きずっているのは中世の李王朝時代の時代錯誤そのもの。韓国は中国のみが皇帝でなくてはならぬから、日本の天皇を皇と呼びたくないのであり今でも教科書・一部新聞は日王と書く。朝鮮は中国皇帝の臣下、王の国なのである。日本の象徴に敬意を示さないのは理性的、国際的でなく、そう云えないのは極めて狭量、且つ真の友好を求めていない事と同じ。

G歴史を見よう。半島は常に大陸の政治動乱の影響をモロに受け中国に数百回の侵略を受けたので中国に位負けしている。首都ソウル(京城)は中国風には韓城と書くが、これは中国皇帝につけて貰った名前。国名は和寧と朝鮮の中から中国の明の皇帝が選んだ。古代、新羅は唐と組み、兄弟の高句麗と百済を滅亡させた。21世紀の韓国は宗主国・中国の繁栄ぶりを見て接近を密にし日本はもはや不要と大統領は手の掌をかえすような変わり身をしたのは矢張りというべきか、橋梁的なものは本質的で如何とも致し難い。近代的思考のできない独りよがりの自大な隣国群ばかりである。大陸とは距離を置くのが先人の智恵である。

                              鳥取木鶏研究会 代表 徳永圀典