政治家に見る出処進退--引退に人物を洞察--

1.塩川前財務大臣
今回、塩爺こと塩川前財務大臣の引退声明は、さすがに爽やかで好感が持てた。80歳を過ぎたとは言え、まだまだ政治家稼業に執着している連中がいるから流石は故安岡正篤先生の高弟だけはあると嬉しかった。塩川氏は「人生のホイッスルが鳴るまでタイムがあるので大事にしたいと。」やはり、在るべき姿に関しての素養と教養と学がある。
ご苦労様でした、個人的には財務大臣としての発言に異論があり言い分があるが、引き際がいいので敬意を表する。塩川氏は、私が師とする片岡菊雄理事長の従兄弟であり私は同氏と面識があり安岡先生の講義に同席もしたが、引き際に人物が出るものだと痛感している。

2.野中前自民党幹事長
この男ほど、引き際の悪い政治家は居ない。引退声明後のあの生くさい暴言には驚くよ。恥ずかしいという言葉を知らぬ男とみた。ブザマで見苦しく過去の履歴に泥を塗る類いであろう。この程度の学と素養と教養のない人物であり政治家であった。この程度の人物が政権党の幹部としてそれに追従する政治家とは結局地位と金なのであろう。野中は恫喝的政治手法で権力を手にしてきた。小泉氏によりこの二年間干されて限界を感じたのであろう。それにしても親分子分のように古賀氏の追従も浅ましい。個人を越えたものを目指すのが大政治家であり、危機的日本に必要な政治家である筈だ。

3.中山正暉代議士--大阪府選出議員
まだ若いのに引退だとさ。無理は無いね、北朝鮮の拉致問題で自分の非が大々的に報道されて引退したほうがいいと思ったに過ぎない。野中の鞄持ちのような格好で,発言は何時も野中の衣を借りて強い事を言っていたから自分だけでは当選は無理と思った打算そのものである。それが証拠に息子を立候補させるのだ。自己本位の政治家であり、情けないものだ。

4.相澤自民党税務調査会長--鳥取県選出
この議員も塩川氏より年上だ、自分の秘書の立候補と対立して立候補するらしい。この相澤氏は元大蔵次官でありながら、忘れもしない、2億円の脱税事件を起こしている。徴税当局の責任者ですよ、このような人物を代議士に選出するのは恥と知るべきであろう。危機的日本の現今、若い政治家に譲るべきである。見苦しい政治家だと確信する。第一、この議員は、田中角栄の派閥にいたがロッキード事件で、目先が効いて他の派閥に移り転々とした男で信義のない人物と判定する。

平成15年9月27日  徳永圀典