日本歴史ー徳永圀典の近・現代史9最終章.平成16年2月1日--29日

1日 国民生活の変貌

戦後の高度成長は日本人を物質的に大変幸福にした。占領軍アメリカの陰謀というか戦略もあり、日本人はパン食というアメリカ産小麦の大輸入国となる。日本国の道路網拡大も元々はアメリカによる自動車販売戦略であった。あらゆるものが、知らぬ間に、巧みに日本にはめ込まれていた。そのため工業化が急速に進み、地方の次男三男は大都会に集中し今日の地方過疎の遠因となった。余りにも都市へ集中し農業・林業の壊滅が予想される事態となり国土の均衡が消滅しつつある。

2日

日本の油断

現在のアメリカを見ると完全にアメリカ株式会社である。この失われた12年間で、アメリカの日本経済攻撃の策謀というか、日本の薄ボンヤリの戦略の無いままに徒に時を過ごしアメリカにいいようにされてしまつた感じがする。経済大成功による金融資産が十分あるから、破綻しないままであるが、この間に国債の累増が出来上がった。保有するアメリカ国債の有効利用もさせて貰えない。バブルに浮かれている間に経済敗戦に至り経済構造の根底が激変してしまい、その間世界情勢も21世紀型となり日本は取り残された。これは一にリーダー不在と指導者の洞察力の欠如だと思われる、否日本人の救いがたい欠陥かもしれない。

3日

憲法改正

敗戦直後、占領軍に指示されて作った憲法を議論するのさえ憚られた、今漸く改正議論が具体化しつつある。このような国は世界には無いであろう。実に摩訶不思議な日本である。一日も早い改正により真の独立国、伝統を十分加味した21世紀の新しい日本国憲法を一日も早く作り上げなくてはならない。

4日

国防省の設置

実質的に自衛隊は国軍である。国家の安全の為に一日も早い国防省の設置をしなくてはならぬ。近隣に脅威が存在するのは明白である。備えはキチンとしなくてはならぬ。反対するとはナンセンスで世界の摩訶不思議な国、日本である。侵略に使わない事に監視の目を注ぐのが王道であり民主主義であり良識であろう。それは戦後日本には可能な筈である。

5日

エリート育成と武士道

この12年間を見ても、優れたリーダーの不在がどれだけ国益を損じたか明白である。エリート教育がないために益々他国に比して見劣りする構図が教育に見える。武士道の真の価値は武力に非ずエリートの心構えである。伝統の見直しによる日本式エリートの育成が緊急課題である。

6日

教育問題

戦後60年、現今の社会情勢、学校、壮青少年の驚くべき現実は、いかに戦後の教育が間違っていたかの証左である。否定する人はおるまい。その元凶は社会党の系譜を引く政治であり、日教組である。伝統的日本の良さほ否定した結果である。その伝統への回帰が教育を改善する近道と信ずる。

7日

日本のリーダー不在

結果平等の戦後教育の結果がリーダー消滅の原因である。日本のリーダーは武士道の心が基本でよいと思われる。その上に英国のナイトの精神を加味して21世紀の民主主義の理念に沿うようなリーダー育成策を本気で作りたい。東京都が新しい学校を新設するが希望者が殺到している。全国各地でこのような学校が続出して欲しい、与論の待望がある。

8日

日本の民主主義

日本の民主主義は、本物ではない、二大政党政治も妙なものである。多数決は絶対真理である。原理原則に忠実でないから日本は可笑しくなった。それには先ず民主主義の原点である多数決の原理を絶対服従することから始めなくてはなるまい。

9日

日本の野党

国会の野党の非生産的な活動は実に馬鹿馬鹿しい。非難に値いする。生産的な、国益的な、具体的なものが提示されていない。万年野党でいるのが日本国のためであろう。それは民主党のみではない、共産党とか社民党など、ゴースト党ではないか。

10日

日本の国家中枢官僚

世界的に見ても優秀であろう、国民が優秀なのだから特別に誉める必要は更々ない。以前では大蔵省、現在では外務官僚が亡国的である。政治がしっかり牽制しないからである。官僚は国民の下僕である、使っているとの認識が国民に欠けている。民間が官に対して卑しいからいけないのだ。(安東壮文氏提言--自衛官また現場の警察官には頭が下がります。現代の武士だと思います。ただ今更に思うのに民の為に官が働くのが本来の姿ですが現状を見ると官の為に民が働いているのではないかと思う事が多々有ります。)

11日

日本の外交

国益なるものを命懸けでやっていないと言いたくなる。お金バラマキの社交外交である。国民に対して誠実でない。外務官僚を洗脳し名外相、陸奥宗光をモデルに命懸けの外交をさせて真に国益に沿うようにしなくてはならぬ。それには矢張り政治家を洗脳し命懸けにさせなくてはなるまい。国民も大いに外交に関心を持ち声を大にしてマスメディアの非常識に口ばしをいれねばならぬ。

12日 韓国

救いがたい気質の友好国である。大人になりきれない独りよがりの気質には辟易している人が多いように思う。韓国とは戦争していない。欧米の植民地流植民地ではない。賠償しているが韓国独立時の日本資産のほうが遥かに多い事実。賠償など例え植民地でも欧米諸国などしていない。日本が残した資産や工業で朝鮮半島は工業化が急速に進んだと欧米歴史家も言っている。韓国も大人になり素直に認めなくていけない。韓国は日本の九州程度の総生産である。いつまでもちやほやする必要はない、竹島など、韓国のしている事は友好的でない。もう断固とした態度で是々非々であたるべきだ。在日韓国人に地方参政権などとんでもない話である。日本がそんなに嫌なら帰国して頂いていい話である。

13日

中国

この国はやはり常に共産主義国家であると警戒しつつ交際しなくてはなるまい。既にマスメディアも中国に篭絡されている感がある。それは政治もそうだ、もはや野党だけでなく自民党の橋本派などは中国シンパといえるから手遅れかもしれない。議員連中が大挙して訪問し接待を受け恰も朝貢するような様は対米国同様、これが主権国家かと嘆かわしい。だから中国は、日本政府と政治家が日本の原理を守らないからつけ上がって靖国・教科書と口を挟むのだと見てよい。もはや経済も怒涛のように進出したが、何れ中国もバブルの崩壊で手痛い目にあうのは必定であろう。潜水艦が日本の津軽海峡、薩摩沖を出没しているのに政治家も政府も反撃しないのは、実に情けない日本に成り下がったと言える。常に要警戒の国である。

14日

公明党・創価学会

自民党もだらしない政党になったものだ。この公明党が創価学会を背景にして隠然たる力を必要以上に保有するのは大反対である。あらゆる政府部門にシンパが入り込み細胞のように同会に寄与貢献しているとすれば、国家として実に恐るべきことである。日蓮正宗に破門されたと聞いているが、そうだとすれば信者団体に過ぎない同会は宗教法人を解散する必要があるのではないか。日本はあらゆる事に原理原則をいい加減にするから問題が膠着して二進も三進も行かなくなる。保守勢力が大同団結して衆参両院で絶対多数を占めるように政界再編成こそ望まれる。

15日 朝日新聞

朝日新聞の縮小版に、いつの間にか訂正がされていた。これがこの新聞社の頭脳的狡さと信用できない事実である。沖縄のサンゴ礁にカメラマンが落書きした事、色々と事件を起こしているだけではない。やはり反日的でイデオロギーを持ち読者をリードし世論構成に努めているように思う。テレビ朝日でも鮎川欣也初め、実に強引に自己主張するし世論誘導する。政治家も朝日を読まないとという思いがあるが、どうかしている。経済人の中にもそれが一部ある。然しこの20年でかなり部数を減らしている筈だ。なぜなら、漸く国民も、この新聞を読むと不愉快だと思う人が確実に増加したからだ。そして国益を求めない、中国の出先のような印象すら持つ。この新聞を読む時は、眉唾して読むことだ。「ニュースとは真実を報道するものではない。」

16日

日本のジャーナリズム

戦前は戦争賛美を朝日新聞も徹底した。真のジャーナリズム精神があれば、朝日とてあのように戦争賛美しなかったであろう。日本のメディアは記者クラブとかで官庁情報の独占的体質があり、民間のような公開競争社会でない最も遅れた分野である。それが電波とかの国民財産で、つまらぬ番組を流し、国民を誘導し従業員は最高のサラリーを得て批判だけで権力的なのは頂けない。襟を正さなくてはならないのは大マスメディアであろう。

17日

日本の政治家

政治家は国民が選出したものだから自らの批判となるが、それにしても国会議論を聞いて腹立たしい思いが起きる。勿論真面目なよく勉強されている方もあるが、国会議論を聞いている限りウンザリしてしまあう。テレビなどは更に不毛の論議で悲劇的である。特に野党の諸君の国家観の欠如は亡国的である。、国内問題は喧々諤々の議論でいいが対外的な国益に関わる問題に政党や政治家の見識が欠如している。彼ら議員数の半減と年金などの厚遇廃止を要求する。

18日 現代日本の課題

憲法の即時改正が先ず第一、その他
1.     教育問題の改革。伝統教育への部分的復帰。
2.     エリート教育――リーダー育成教育――公私の特別学校設置。
3.    国会議員の半減、公務員の大幅削減。
4.     「東京裁判の政府新認識」の世界への発表。
5.     竹島、尖閣、の明快な国土宣言。
6.      国軍に変更と防衛省設置。

19日

目覚めつつある日本

私は近年、日本回帰へと悲痛な叫び声をあげてきた。然し、ここ数年、特に北朝鮮問題以降確実に日本人の意識に変化の予兆を覚える。遅きに失したが団塊の世代以降の世代に眼を見張るような国家意識が見られる。私のこの悲痛な叫びが徒労に帰す日を一日千秋の思いで待つ。

20日

日米同盟の必要性

私はアメリカのやり方、えげつなさを攻撃している。特に経済問題である。然しアングロサクソンを敵に回す事には絶対反対である。要は、外交で、言うべき事を堂々と発言し論理的に負けないで欲しいということである。恫喝に近いものが隠れて存在していると私は洞察する。これの対処と、これこそマスメディアを巧みに利用してアメリカの言いなりにならない方法を編み出して欲しいのだ。それには日本株式会社の強力な復活が必要である。

21日

アメリカの恫喝

私はしばしば、アメリカの恫喝と発言している。それは、アメリカのジャーナリストの話として、宮沢大蔵大臣が、一喝したら態度を変更したと嘲られているとの報道を読んだのがヒントであり、一挙に謎が解けた思いであった。そしてここに隠れた日米交渉の、表面に出ないものがあると睨んでいる。成文化される前の部分である。それは敗戦し、安全保障を米国に依存し、最大の輸出相手国の米国、最大債務国、日本は最大債権国。それを当然考えて惻隠の情で腰が引ける政治家、政府官僚の心情があろう。彼らの公と私の間に国益がかかっているのだ。

22日

原理原則を守らない悲劇

わが国は、あらゆる分野で、司司の責任者が、法律でも組織内ルールでも、キチンと原理原則を守らないで情緒的に処理してしまうから、今日のように構造的な大問題に到ったと思える。例えば、公務員の政治的中立、教員の政治活動の時間内活動は不能なのに日教組はやるし管理者の校長も文部省も見てみぬ振りしてきた。あらゆる分野にこれが蔓延ってきた。原則を忠実守る事と人情との使い分けが下手である。

23日

昭和天皇

陛下は人徳を窮め尽くされた方であった。昭和天皇は人間に対しても天地自然、山川草木一つ一つに対しても誠を以て接していられた感じがする。苦悩に満ちた敗戦直後昭和二十一年の歌がある。     
ふりつもるみ雪にたえていろかえぬ  松ぞおおしき人もかくあれ       
昭和天皇が全徳を極められた背景には帝王学があったとは申せご在世六十年の孤独と苦難と波乱を乗り越えられ凡てを胆に蔵された自己克服があるのだと思う。だから万物を化育する天地自然の天徳に達せられたのだと思う。陛下の六十の賀の御製に私は人間として感動する。 
ゆかりよりむそじの祝いうけたれど  われかえりみて恥多きかな 
この謙虚なるお心、かくあらばこそ天徳に達せられたのであろう。陛下には我(が)というものが無かった。私(し)が無かった。あらゆる存在に敬を置き受容され凡てに真摯に無為自然なお方であった。このようなお方は世界の王室の歴史の中では珍しい。昭和天皇、日本の進路をお守りあれ。

24日

何もしらない日本人

日本人は、やはり島国の閉鎖的な国際感覚の欠如した国だと思わざるを得ない。だから国益を大きく損じた。それは敗戦のみでなく、マネー、技術等あらゆる面に及んでいる。東京裁判はその最たるものだが、いまだにその敗戦自虐史観からぬ切れれないでいるのはオゾマシイ。隣国は着々とこの日本の目覚めない間に優位を占めつつある。

25日

日本人よ、国史を学べ

それにはやはり国史、特に近代史を学べと叫びたい。歴史の勉強が若い世代ほど低い。更に他国に遠慮する一部マスメディアやイデオローグが騒々しく、教科書では真実に迫れない。我々には戦後の歴史教科書による自虐史観に鬱憤が溜まっている。だからこのような物を書きたい衝動が湧いてくる。

26日

日本のことをもっと知ろう

日本人は外国が認めてからその価値を認めるような処がある。自分の国の先祖や歴史や文化の価値を知らなさ過ぎる。西洋カブレの脱却が望ましい。どうして2千年の文化伝統の価値を自ら気付かないのであろうか。

27日

日本の保守しっかりせい

以前、社会党などを「革新」と叫んでいたマスメディアが近年言わなくなった。それは社会党とか所謂「革新」連中が頭脳硬直で最高に時代遅れであったからであろう。「保守」とは「伝統を守りつつ改革」の意であり、日本はそれで成功してきた。「保守」とは封建ではないのだ。その保守大多数は日本のサイレントなマジョリティの物言わずである。保守の大多数を代表する自民党などの保守政治家がしっかりしていないから、現代のような危機的情勢を迎えたといえる。私は、政治理念で一大集合しなくては日本は救えないと叫びたい。

28日

期待したい40代以降の政治家

安倍幹事長、石破防衛長官等をみていると、漸く日本の自虐世代が終わりつつあるのかと嬉しくなってくる。また知人・友人からも、そのような意味のコメントをよく耳にするようになつた。北朝鮮の拉致問題以降であろう。民主党などにもそのような人物が存在する。某民間企業の40代の部長が、いみじくも発言した言葉に、50代の管理者は結論を出せないと、亦学校の校長の世代も駄目らしいと。どうやら団塊の世代に属する人が問題管理者である。残念だが、彼らが支配層であることだ。明白に自虐歴史観の日教組の悪影響世代と思われる。全ての人がそうではないのだが、概してそういえる。然し安倍幹事長世代の出現で漸く日本の長いトンネルの先に薄明りで見えて来たようなのは喜ばしい。

29日

アングロアメリカン

明治以来の日本を振り返ってみて,やはり英米両国と巧くいい関係にあつた時に安定と繁栄が認められる。それは確かにアングロサクソンがこの五百年間の勝者であつたという理由もあるが、矢張り世界の屋台骨を支えてきた人種であり世界戦略に長けていると認めざるを得ない。やはり、嫌な奴だが、我々の足りない狩猟民族的発想と行動力と戦略には脱帽する。矢張り五百年間の世界の支配者としての実績は認めざるを得ない。敵とはいわないがアングロサクソンを深く知る事は国民、国家としても極めて重要だと言うのが「徳永圀典の近現代史」の結論かも知れない。これを以って、「徳永圀典の日本歴史の近・現代史」を完結する。来月から2ヶ月かけてアングロサクソンの研究に挑戦する。