世界遺産 熊野古道 6.小和瀬から請川・大斉原・大社、更に大日越え湯の峰温泉。
小口に下山して熊野川温泉の「さつき」の露天風呂で体を癒して翌日は元気もりもり、愈々最終コースである。下記のような親友の研究結果、古来からの要領通り大社に御参りしてから大日越えをし旅の疲れを癒すこととした。
▲赤木越え、大日越えは三越峠・本宮大社に派生したルートで近世に多くの人が利用したと考えられる。湯の峰温泉は近世には本宮に向う前に湯垢離場として栄えたのである。
▲平安末〜鎌倉時代においては、三山を順拝し、再び本宮に戻ってきた後、湯峯温泉で疲れを癒している。
本宮から西に大日山の中腹を越えるのが大日越えである。全長2キロメートル足らず、約1時間で湯峯温泉に行く事ができる。湯峯温泉は、しばしば熊野詣の湯垢離場と説明されるが本宮に奉幣する前に湯峯に行っていることがわかるのは、応永三十四年(1427)の「北野殿熊野詣日記」であって、これは南北朝時代以降の新しい風潮であろう。(友人記)
平成17年2月13日
宿 | am7:20発 | 1月に、中辺路を滝尻から参拝した時の宿。 | みんな親切な方々ばかりのいい宿である。 | |
小和瀬 | am7:40 | 宿から車で10分程度。送ってもらう。 | 鄙びた集落の中の石段を登る。 | 赤木川を眼下にしてグングン登る。大門坂ほどの重厚さはない。 |
尾切地蔵 | am7:50 | 小和瀬から1.4キロ | 赤木川が山麓を大きく迂回している。 | 大雲取山が大きく見えた。工夫して撮影、親友のコダワリ。 |
椎ノ木茶屋跡 | am8:32 | 急坂。 | ガイドは小和瀬から30分だが、違うと思う。 | 我々は小和瀬から50分かかった。 |
桜茶屋跡 | am9:02 | 展望よし。 | 小屋があり休憩8分。 | 途中に歌碑が三つあった。 |
桜峠 | am9:26 | 急坂。 | ここから漸く下りとなる。 | 樹林帯の下り。 |
石堂茶屋跡 | am9:53 | 登っては下る。 | ここにも歌碑あり。 | |
賽の河原 地蔵 |
am10:00 | 小さい地蔵。 | ケルンのように石を積み重ねた上に地蔵。 | 前方の右手に如法山609米が見られた。 |
百間ぐら | am10:30 | 昼食。am11:00発。 | 前夜の釜飯お握りにして大満足。 | ぐららしく西南が大きく削られている。果無などの展望がよい。 |
万才峠分岐 | am10:50 | :左に下山道あり。 | まんぜ峠、伊勢への道標あり。 | 下り道が続く。 |
松畑茶屋 | am11:20 | 広い空間があった。 | 茶屋が沢山あったらしく石垣が散在。 | 杉林の中である。昭和35年まであったとか。ゆるやかな下山道。熊野川が見えてくる。 |
下地バス停 | pm12:22 | 168個号線沿い。 | 我々は大日越えをするのでここからタクシー利用した。 | 玉置山登山の時と同じ運転手。 |
大斉原 | pm12:40 | 大鳥居。 | 近年も台風時にはかなり増水がある由。 | 旧神殿に参拝する。 |
熊野大社 | pm12:50 | いつも参拝者が多い。 | 昨年12月と1月と併せて三回目の参拝。 | こころから嬉しく、御礼の参拝して茶屋で蕎麦・もうで餅を食べる。友人の食欲不振が気がかりであつた。pm13:25発。 |
大日越 登山口 |
pm13:38 | 見上げて高い思い。 | ここから1時間20分更に登山を要す。 | 友人の体調が少し気がかり。風邪気味である。 |
月見丘神社 | pm14:02 | 石の祠。 | 急傾斜の坂でとても汗をかいた。 | 熊注意と掲示ある。暗い杉林。 |
ハナカケ地蔵 | pm14:15 | 磨耗した石仏。 | ここら辺りがピーク、大日峠である。 | 大日峠の道標なし。 |
湯の峰王子 | pm14:36 | 下に湯の峰の集落。 | 友人は風邪気味なのに谷の奥の不動の滝に行くという。 | 暗い樹林の中を遡行した。 |
壷の湯 | pm14:36 | 濛々とした湯の川。 | 狭い川が湯の気が濛々としている。 | |
不動の滝 | pm14:50 | 水量殆どない。 | 仁徳天皇の御世に裸行上人がここで湯を感得された由、腐れつつある看板あり。 | これこそ湯の峰温泉の元祖、日本最古の温泉の中の源泉か。 |
東興寺 | pm15:05 | 温泉の薬師如来。 | 薬師如来様への、おまじないの呪文。 | おんころころ、せんだり、まとうぎ、そわか。 |
■梵語のマントラ■ 御真言:おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
仏教の主な仏尊には、その守護を願うためのマントラ(真言:呪文の言葉)がある。これは、意味を翻訳すると、梵語マントラの音の霊的パワーを失う事になるので、なるべく梵語の音に近い言葉に置き換えて称える事になっている。
薬師如来のマントラは、「オンコロコロセンダリマトウギソワカ」となる。
般若心経などとは違い、薬師経全文はちょっと長い、在家の仏教徒が薬師経を称えるという事は、まずないが、薬師如来のマントラなら必要な時に称えられる。