鳥取木鶏会 会長禅譲のご挨拶 

鳥取木鶏会 最高顧問 徳永圀典

 

正統と言う言葉があります。
始祖の教えを忠実に受けて、伝える事であります。
安岡正篤先生は先般、護国神社でお話した通り学問の師でもありました。
終戦後、政界、官界、財界の大御所でもありました。
師友会、関西師友会で睨みを利かせておられ政治家、財界も講話を聞いておりました。
徳永はこの会に40年おり古参会員でありましたが、全て閉会しております。
鳥取木鶏会は我らが尊敬してやまない故安岡正篤先生の創設になる60年の歴史有る「関西師友会」と

提携し姉妹会派でありました。

関西師友会はオール関西の経済界・政界の有志を基盤とする堅実な由緒ある会

でありました。
安岡正篤先生の教学に学び、
東洋の精神・文化・伝統を尊重し、師と友との交わりの中で、
人格・教養を高め、時局を正しく生き抜こうとする同志・同行の集まりであり

ます。
日本の現状を見ると、経済の発展・技術の進歩・物質の充足においては

目覚しいものがあるが、その反面 、伝統的・道義的精神が薄れつつある。
鳥取木鶏会は、このような現状を座視するに忍びず、それぞれの立場に

おいて、一灯をかかげて一隅を照らし、千灯・万灯に拡めて社会を明るくし

道義的にも文化的にもより良くしようとするものであります。

師友の二字は、吉田松陰の士規七則にある「徳を成し材を達するには、

師の恩・友の益多きに居る。故に君子は交游を慎しむ」より採ったもので

あります。

鳥取木鶏会は当初から掲げております、
1.会員は、一燈を点じて一隅を照らす「一燈照隅行」を実践し、家庭・社会・

職場生活を通じて、人間形成をはかり、明るい社会を築く志を以て努力する。

2.日本の歴史・伝統的精神の回復をはかり、道義国家建設のため、講演会・

研修会その他社会文化活動を推進する。
と高らかに宣言し鳥取木鶏会は発足したのであります。
今や師友会も関西師友会も消滅しております。
安岡先生の謦咳に接したのは最早、徳永くらいでありましょう!
聞学起承文朗読など全国的にも鳥取木鶏会のみでありましょう!
この現実は鳥取木鶏会が正統であることの証左であります。
正統とは始祖の教えを忠実に伝える事であります。
かかる意味で鳥取木鶏会は正嫡、正しい系譜、であります。
これが鳥取木鶏会の矜持でなくてはなりません。
森本新会長は古参であり
特に安岡教学に関心と憧憬があり会長として適任であります。
引き続き、森本会長を中心の、地元文化団体と認定されている鳥取木鶏会 

の更なる

発展を祈念して会長退任のご挨拶と致します。

  令和791

             徳永圀典