中山神社  岡山県津山市

中山神社は、文武天皇時代の慶雲4年(707年)に創建され、現在の本殿は永禄2年(1559年)に再建されたという、美作の国で最も由緒のある一宮。
  
戦国時代、このあたりは尼子、毛利、宇喜多の 各氏が激しい勢力争いを繰り広げた所で、中山神社も尼子氏の兵火により一時焼失。 しかし永禄2年(1559)同じ尼子氏によって再建 された。本殿は中山造りといわれる入母屋妻入の独特のものだそうです。主祭神は鏡作神(カガミツクリノカミ)。牛馬農耕の守護神で、毎年4月29日には豊作を祈願する「お田植え祭」 が賑やかに行われるそうです。

石の鳥居から社へと続く長い砂利の参道は、鎮守の森に囲まれた中山神社ならではのおごそかな雰囲気を漂わせていたが、昨年10月3日の台風、風速50メートルでこの神社の森は根こそぎ倒れて無残であった。宮司から直接お聞きした。
鳥居の前の道路脇に、推定樹齢800年の「祝木(いおぎ)のケヤキ」が、また、鳥居の左側には推定年齢500年のイチョウの大木があり、参道周辺にはケヤキ、モミ、シラカシ、イロハモミジ、クスノキ、アカガシなどが生い茂っていたという。
神楽尾山の峰に連なる社叢には、ヒノキを主としながらも、社叢奥の「猿の社」に至る急峻な岩山にはアラカシを優占種としてソヨゴ、シラカシ、リンボク、ヤブツバキなどの常緑広葉樹とアオハダ、リョウブ、コシアブラなどの落葉広葉樹が混生していたというから素晴らしい森厳な神社であったのであろう。