スタバでの書き下し徳永の世界史  近世五百年

幕末日本 その119  5年321

欧米に対応せんとする日本の緊急体制が天皇に政権返上する大政奉還、これには政治的、経済的、社会的な

大きな忍従があったのだ。武士は全国各地から北海道へ入植し、原野を開拓し当座の虎口を凌いだ。忘れてはなるまい!武士階級は隠忍自重したのである。

形式的には封建体制は崩壊したが、各藩は残存しており、明治四年の廃藩置県、士農工商の最上位の武士が、自ら進んで特権を放棄、中央集権国家形成に協力したから明治維新は成功、日本近代化へまっしぐら進み得たのである。

外国では武士階級の集団自殺と称する。

私権優先の欧米では至難、日本の指導層武士の快挙だとの評価がある。

日本はかくして迫りくる欧米を前にして決然として体制の基礎を構築したのだ。