日本あれやこれやーその19

平成17年11月

1日 1.   国体 戦前の日本人は、「日本の国体」とは何かと聞かれると、即座に「万世一系の天子の国」と素直に答えた。これは世界でも唯一の国で、世界でも稀な誇り得る国柄なのである。 日本人は元旦には、「一系の天子、富士の山」と口ずさんで、平和な日本の天皇の「日の本の国」に生れたことをしみじみと感謝してきた。
 2日 世界に比類なき皇室 この皇室の伝統は、神代から続く伝統を保持しようとする皇室の努力と、これを守り育ててきた日本民族の知恵の結晶である。 戦後も日本国象徴であり、国民統合の象徴で、事実上の国家元首である。時代が変わったが、これは古代から現代まで一貫している。この統合性と連続性こそ、日本の天皇の特色である。好むと好まざるとにかかわらず、天皇を無視し、これに触れない日本論は成り立たないのである。
 3日 日本の霊性1. フランス人作家のオリヴィエ・ジェルマントマの「日本待望論」によると、彼は京都、奈良、伊勢、那智、出雲、富士などの聖地をくまなく巡礼し、更に知覧の特攻記念館も訪ねて日本の霊性(スピリチュアリティ)に感動した。その日本人の霊感から発する日本文化、芸術、文学を愛し、日本を溺愛した。 そして言う、「日本は人類史上最大の精神文化の継承者だ。神道なくして日本はない。日本人はなぜ国際場裡で、もっと毅然として千古脈々たる「大和魂」を発揚しないのか。日本人よ、すみやかに誇りと主権を取り戻されなことを」と書いている。
 4日 日本の霊性2 ジェルマントマは、日本人は素晴らしい宝を持ちながら、余りに謙虚で控えめでもなぜ人類の示そうとしないのかというじれったい気持を示している。 「新しい神道」彼は、これを「革新された神道」と表現している。
 5日 天皇制と言わない 天皇制という表現は、日本共産党が皇室を侮蔑して呼んだ言葉である。皇室は連綿として125代、2660年以上続いているのであり、制度というようなものではない。誰が制定したものでもない、民族の中に自然に育まれた文化である。 特定の実力者が創りあげたものでもない、中国の易姓革命のように何度も変革されたものでもない。皇室は神道の発生と同根であり、日本民族がこの風土から学びとった、自然そのもの「かんながら、惟神の道、随神の道」なのである。
 6日 日本の国民は、伊勢神宮や各地の氏神を畏敬して何千年維持してきたように、皇室も制度ではなく、自然に生れた神ながらの道の中心なのである。世界最古の皇統と密接な関係がある。 皇室に姓がないのは、国民と皇室は、本家と分家、親子関係、125代前の親は数十億の親であり、皇室は自然発生の親元の関係が実質的である。日本民族の種の起源、出生の秘密を天皇家に見出すことができるのである。
 7日 天皇の日々のお仕事

皇室は武力や権力で国民に臨んだり、国民と対立したことは歴史上一度も無い。天皇の住いは中国のような城郭も不必要、御所という普通の住居てである。

天皇のお仕事の中心は、天照大神を祀る「賢所」、歴代天皇を祭る「皇霊殿」、日本中の神々を祀る「神殿」の宮中三殿に、国民を代表して、朝な夕な国家の安泰と国民の幸福、世界平和を祈る神官の行事である。
 8日 神社と同じ平屋建て

国民と視線が同じレベルに神社が鎮座しているように、日本の宮殿もすべて平屋建てで、高みから命令を下すということもない。

「朕思う」に始まる勅語は、命令でなく、すべて「みことのり」で「私はかく思うが、国民の皆様はどう思いますか」の問いかけである。外国の独裁国の、キング、ツアーと全く違うのである。
 9日 伝統を守ること

天皇の第二のお仕事は日本文化の伝統を守り後代に誤りなく伝えることである。

武人の心は全く無く文人に徹してきたのが皇室である。
10日 「仁」が天皇の精神

すべての国民に慈愛を以って臨まれ、貫く精神は「仁」の一字である。

仁徳天皇の民の竈の煙りに代表され、明治天皇の御名は「睦仁」大正天皇は「嘉仁」、昭和天皇は「裕仁」今上天皇は「明仁」、皇太子は「徳仁」である。
11日 天皇は国民の本家

皇居は日本文化体現の殿堂、武力とか権力とは距離を置いた「至高の権威」の象徴であり続けた。

頼朝、信長、秀吉のような歴史上どのような権力者、独裁者でも、自ら天皇になろうとしていない。
12日

天皇は王道のみ

日本歴史では、天下に号令するには、天下人の将軍、制夷大将軍にならねばならない、都に上り、天皇の許可状にあたる「錦の御旗」を貰わねばならない。 天皇は神権的権威を背負い仁徳を持って「王道」で国民に臨まれる存在で、権力の「覇道」とは無縁であった。
13日 外国の王室

外国では15代300年と続いた例があったが、半分はギロチン台の犠牲になつていると言われる。日本の皇室と大違いである。

つまり外国の「君民」とは、支配と被支配の関係、搾取と被搾取の関係である。日本のそれは、親子の関係と言える。
14日 外国の元首

戦争や革命に敗れると、外国の君主は、フィリピンのマルコス大統領にように財産をまとめて亡命する。

日本では125代の永きにわたり亡命むした天皇は一人もおられない。天皇と外国の元首の根本的相違である。
15日 外国人の皇居観

外国人観光客が皇居を見学して不思議に思うのは、国民を威圧し、国民が仰ぎ見るようなモニュメントが何一つ無いことである。そこには森と石垣と塀があるだけだ。外人には殊更に奇異に映るらしい。

外国の宮殿のような絢爛豪華さは全く無く、皇居は謙虚で質素で静まりかえっている。宮殿の中の正殿の松の間、すべての部屋はガランドウ、椅子を二つ持ってきて、陛下と皇后が正座されれば、そこが宮殿である。普段の皇居は「空虚」、「空居」である。将に皇居はかんながらの国、日本の、全国民の鎮守の森である。
16日

稲には日本で自生していたものを改良し、これを東北アジア一帯のジャポニカ種の稲として、その耕作方法を大陸に伝えることができたのである。

鋳方貞亮教授の「日本古代穀物史の研究」によるものである。稲にはインディカ種とジャポニカ種がある。従来の説では、稲は外国から学んだことになつているが、逆だつたのである。
17日 イネの化石

岡山市朝寝鼻貝塚の縄文前期の地層からイネの化石が発見された。

これは日本には約6000年前に既に稲作が行われていた可能性を示すものである。
18日 日本文明の核心部分1.

考古学上の新発見や研究により、今から一万年以上前の縄文時代の重要性がクローズアップされてきた。

日本文明の核心部分をなす根底は、その長い縄文時代に既に形成されていたものであるらしい事が明らかになってきた。
19日 日本文明の核心部分2.

青森県の蟹田町の大平山元遺跡から、1万6500年前という世界最古の縄文式土器が発見された。また、既に発掘された三内丸山遺跡の土器や柱の発見、古代人が岩石に刻んだ文字から判定するペトログラフの研究(吉田信弘著、神字日文解)、

記紀の数百年前の日本史を記録したとされる、「秀真伝」の分析などから、日本の先史時代に相当高度な文化が存在していた可能性が高まっている。
20日 義勇、公に奉ずとは 国家、民族が一旦緩急の場合、義勇を公に奉ずるである。これは武士道の精神であり、幾多の国難を乗り越えた原動力の精神である。 日露戦争で勝利した乃木将軍は、「昨日の敵は今日の友」と敵将を称える精神を世界が注目したが、西洋の戦うだけの騎士道とは大違いである。これが日本の武士道である。
21日

武とは

「武」とは矛を止めるという構成、戦わずして平和を維持する道のことであり武士階級が守るべき倫理道徳の精神。 その武士道が説く「義・勇・仁。礼・誠・名誉・忠義・克己」の徳目は、戦前は日本一人一人の普遍的規範となつていた。
22日 古代中国文明とのかかわり

歴史時代となり、古代中国文明を取り入れる時も、或いは近代西洋文明導入に際しても、和魂を守りつつ、良きは採るが悪しきは拒否した。 

中国からは、漢字、律令制、仏教、儒教は輸入しても、易姓革命、宦官、纏足、辮髪、父系制社会、食人習慣などは断然拒否した。和魂漢才、和魂洋才である。
23日 日本の衣食住 温暖多湿の風土で、何千年も先祖代々伝えられてきた伝統的な生活文化の第一は「湯の発見」である。世界のどこの国の辞書にも、水はあっても湯は無い。英語で湯は「ホットウオーター」、西語は「アグア・カリエンテ」、共に水を温めたものでしかない。 中国ではお茶をくれと言うと「茶水」を持ってくる。韓国でも湯は「ダツタンムル」で暖めた水のことである。
24日 日本の家族制度 第三は、長寿日本を支えた背景の「家族制度」である。金さん銀さんを生んだのもも老人は長老として最も尊敬され、子や孫に囲まれた幸せな家族制度の賜物である。

社会の頽廃は家庭の崩壊にある。日本のよき伝統を戦後壊したのは、人権と左翼とジェンダーフリーとか日教組・社会党の責任だ。

25日 湯好きの日本人と長寿

人は生れると「産湯」につかり、「薬湯」や「茶の湯」を嗜む。

「出湯(温泉)」を楽しむ、自宅では「湯殿」と呼んで我が家の御殿にする。中国人も英国人も殆ど湯にいらない。漢字の湯は中国ではタンメンのことでスープである。
26日 日本人の長寿の秘密

米食を主食として野菜、海藻、小魚や味噌、納豆、醤油、漬物など日本古来の伝統食文化である。

これは、神道の「清め給え、祓え給え」の衛生思想である。
27日 日本の家族制度 第三は、長寿日本を支えた背景の「家族制度」である。金さん銀さんを生んだのもも老人は長老として最も尊敬され、子や孫に囲まれた幸せな家族制度の賜物である。 社会の頽廃は家庭の崩壊にある。日本のよき伝統を戦後壊したのは、人権と左翼とジェンダーフリーとか日教組・社会党の責任だ。
28日 日本の家庭 日本で家を破壊されることは、国家の解体に通ずる問題である。夫婦別性とか、進歩派とか人権派は、真の理解がないまま、ヨコの核家族まで崩壊分解させている。 現憲法では、タテ社会の家制度を壊してしまった。一日も早い新憲法が必要だ。
29日 日本には無い
奴隷制度
日本には奴隷制度は無かった。古来から奴隷という観念も、その制度もない世界唯一の文明国である。人間を牛馬と同じ家畜として使用する風俗は、狩猟牧畜を生業とする民族の思想である。

かれらは他民族を侵略し、戦争に勝てば財宝を奪い、捕虜を奴隷とするのは当然の権利とした。それは狩猟の思想、むごい、憐れみ、罪の意識はない。

30日 日本には無い
奴隷制度
ギリシャ、ローマの都市の人口の三分の一は奴隷、奴隷により彼らの豊かな生活が保証されていた。アメリカは近代200年間、黒人奴隷を酷使して繁栄した国。白人は中南米で先住民を大量抹殺したので、その労働力を補う為に、アフリカから黒人奴隷を大量に輸入した。 近世五百年の白人による奴隷狩り、奴隷貿易、奴隷酷使は、人類史上の一大汚点で忘れてはならぬ事実。彼らは鉄砲と十字架を担いで、地球の隅々まで押しかけ、手当たり次第に土地と住民と資源を奪い、植民地支配をした。