人間の本当の正しさ 

私の若い時の愛読書はヒルティであつた。
この名前は実に懐かしい!この本は手垢で汚れていた。

書名
「小事に表われる人格」  
スイス・ヒルティ語録

 真実の正しさ
「人間の真実の正しさは、礼節と同様、小事に於ける行いに表われる。

小事に於ける正しさは道徳の根底から生ずるのである。

之に反して
大袈裟な正義は単に習慣的であるか、或は巧智に過ぎぬことがあり、
人の性格について未だ判明を与えぬことがある」。

人間の本当の正しさは、ちょっとした日常の挨拶や振る舞いにあらわれ、
何でもない行動に、案外人間内容やその背景を知ることが出来る。

 これに反して、大層偉そうな、大袈裟なことを言うものはあてになりません。
こんな人ほど、
家の中や友達とのつきあいになると、とんでもない愚劣なことを平気でやるものである。

「一言・事を破る」

「一言・人をあやまる」

昔からよくいうように、「一言・事を破る」「一言・人を誤る」で、
ついうっかり言った言葉、ちょっとやった行為がその人間を決定する。

徳永日本学研究所
 代表 徳永圀典