布引の滝 雄滝・雌滝

布引の滝(ぬのびきのたき)は神戸市中央区葺合町にある。日本の三大神滝のひとつ。布引滝とも表記する。神戸の名瀑で古来からの景勝地となっている。
新幹線新神戸駅から北へ延びる六甲山・摩耶山への登山道を15分ほど登ったところにある。

布引の滝は、日光の華厳の滝、紀州の那智の滝とともに三大神滝のひとつ、古くから神秘的な伝説があり物語や詩歌に多く引用されてきた神戸の名瀑。

布引の滝は雄滝、夫婦滝、鼓が滝、雌滝の4つの滝の総称、摩耶山、再度山の水が日本最古のコンクリートダムの布引ダム・布引貯水池を経て落下している。この水は生田川を流れ大阪湾へと注ぐ。

雄滝の高さは43m、滝壺の深さは6.6mで、水は6段に折れながら滝つぼに落ちており、その段ごとに、水がえぐった穴が開いている。この穴を甌穴と言い、最大で33平方メートルもあり、ここには乙姫様が住む竜宮城があり、龍神となった乙姫が海へ出かけ、多くの船を守ったという伝説がある。。

平家物語では、平清盛の滝見物の際に同行の難波経房が悪源太源義平の雷に殺される話や、源平盛衰記では、清盛の長子重盛が滝を見にきた際、家来の難波経俊が滝つぼに入り竜宮城を見て出たところを雷に打たれたなどの話がある。

布引の滝から布引ハーブ園方面への登山道を10分ほど登ると布引展望台がある。ここからの展望は神戸三宮方面は山の陰だが、生田川を正面に、ポートアイランド、大阪湾を見渡すことができる。夜には神戸の夜景も間近に見られる。

布引ダムは、神戸市の水源として1900年に完成した日本最古のコンクリートダム、1998年には登録有形文化財に指定された。
2001年から大地震などの災害に備え大規模な改修工事が行われ、容量が42万m3から60万m3の約1.5倍に増えました。
布引ダム・布引貯水池は六甲山のハイキングコースが通じており、2005年に完成した改修工事では休憩所と野鳥観察所が新たに整備されている。