お身しかござらぬ
「なに、向い鎚(つち)だけでは名刀は鍛え出せぬと?」
人生では、この世で出遭うすべての人が、実は不思議な奇縁で、向かい鎚(つち)となったり、師となったり、或いは躓(つまづ)く石になったりしながら影響し合う。
「如何にも、向かい鎚が、どのようにすぐれていても、つづまるところ鍛え手は、わが身でござれば・・」
「お身を鍛えるものはお身しかござらぬのじゃ」 平成19年10月15日 徳永日本学研究所 代表 徳永圀典