釈迦山・百済寺  ひゃくさいじ  滋賀県愛東町

庭園


押立山(771.8b)の山腹にあり、石垣がどっしりとした城郭の趣を見せている天台宗の寺院。湖東三山の中で最も古く、建立時は「くだらじ」と呼ばれていた。飛鳥時代、聖徳太子の発願により、百済国の梵閣龍雲寺を模して造られ、暦を日本に伝えた観勒もこの寺にいたと伝えられる。
また、本尊の十一面観世音菩薩は「植木観音」と呼ばれる聖徳太子自作の仏像。平安時代に天台宗に改宗してからは300余坊の塔頭を構え、「湖東の小叡山」と云われるまでになったが、度重なる大火や兵火によってほとんどが焼失してしまい、平安時代のものは現在の本尊などの主な仏像や経巻類が残るだけ。現在の本堂・仁王門・山門は、江戸時代前期、井伊氏の寄進によって甲良大工の手で建てられたもの>