新生銀行上場私の激昂

バブル崩壊から12年、この間日本の銀行は実に政治的スケープゴートにされて、世論の攻撃を受けてさも銀行がバブルの張本人のように一般大衆は受け止めた。そのお先棒を担いできた政治家・官僚・学者・評論家・そして馬鹿な大マスメディアがいる。最初のやり方は、アメリカの格付け会社による評価の流布である。馬鹿なマスメディアはお先棒を担ぐように、恰も葵のご紋のように無料で日本国中に絶対のように宣伝した。アメリカ外資のお先棒であったと私すら言い続けてきたのだ。アメリカの会社など格付け会社はインチキして高い格付けしていたのだ、どうしてアメリカ外資の欺瞞性に気が付かぬのか、実に日本の大マスメディアはトロイしバカだと思う、彼らを--外資も日本の大マスメディアも信用してはならぬ。
その外資のカラクリを、当時衆議院予算委員会で質問した、岩国哲人氏の論文から数字のみ引用する。私も数年前に指摘している。今月11日に発行する
私の著書「人類最高の良いこと」「俺でも出来る」と題して新生銀行を取り上げている。
この度上場する新生銀行を見て、どう思うのか断罪したい。このバブルは冷戦の独り勝ちの日本金融攻撃戦略の一環であり日本が世界のマネーにより壊滅させられたのである事を、これほど明快に説明できない、日本政府と大マスメディアの愚かさを特に指摘しておきたい。
                      記
1.日本長期信用銀行破綻して、公的資金8兆円投入され、この銀行は外資に10億円で買い取られた。
2.今回、優良銀行として上場され、1兆2千億円の売り出し価格と予測されている。
3.処が
日本政府は一銭も課税できない。
4.リップルウッドという投資家グループが日長銀買収の為に結成したニュー・LTCBパートナーズはこの銀行の株式24億株を僅か10億円で買収。ー株式は一株40銭、
5.次に新規株式3億株を1200億円、合わせて1210億円が投資総額。これが
1兆2千億円となるのだ。
6.更に、最初から有利な条件が買い手についていた。
@資金注入1766億円、A破綻・譲渡に際しての金銭贈与3兆2350億円、B損失補償が3549億円、C新生銀行になってからも株式含み益の資本金参入を認めて2500億円、D債権の簿価が目減りしたら政府引取りの瑕疵担保特約を使用が8530億円が政府から渡された。
公的資金投入総計4兆2646億円である。E民間の生命保険会社も34社が大蔵省の誘導で2100億円提供していた。これでは、「俺でもできる」と啖呵を吐きたくなるではないか。誰も責任とらぬし文句を言わない、大喜びは外資だけだ。
7.このニュー・LTCBパートナーズの所在地とは日本と租税条約が締結されておらず、その売却益には課税できないのである。売却担当の、当時の
「越智金融長官」のミスである。宮沢大蔵大臣も「課税権が無い」と答弁した。この連中は、「国益背任罪」で告発していいのではないか。誰も責任とらない。国民の血税が無駄となっている。日本の大銀行を攻め立ててきただけの、馬鹿なマスメディア・政治家。大マスメディア・評論家はなぜこの欺瞞と詐術の摘発に立ち上がらないのか。
実に、摩訶不思議が平気の平左で行われ、歴史の闇に送られようとしている。これは政府・政治家・与野党・大マスメディアの
大犯罪と言えるのではないか。追求しないのはなぜであろうか。大疑問である。
平成16年2月3日 徳永圀典

古鞍馬天狗の発言 平成16年2月3日寄稿
新生銀行の件はまことに宮沢ボケ大臣以下の国家背任罪ですね。なぜ長銀・日債銀を助けたのか。そこには無記名債券などを持っていた政治家や大口投資家保護が裏にあったのではないでしょうか。公的資金注入で両行が生きながらえて利益を得たのは、ハゲタカ外資ファンドだけでなく、黙っている日本の大口債券保有者(含む政治家、金融機関、財界)もそうではないでしょうか。紙切れが額面保障されたのですから。
哀れなのは債券など持たない、貧乏で無知な大衆です。公的資金という名目の騙しに気がつかないのですから。腹を立てているのは徳永さんと私らだけかもしれません。
無知な、不勉強なマスコミには困りますね。マネーゲームに日本は翻弄されています。
それには日本人の一部が加担していますね