白髪岳--海抜721.8米

関西百名山 登山記録41 
平成14420日土曜日 晴
参加者 森川、清水、繁益、長戸、高橋、安東

既に大阪周辺は、八重桜も散って、新緑の季節に入っているが、ここ兵庫県北部丹波・篠山地区では若干寒冷地でもあり、八重桜・山躑躅・椿が今春真盛りであった。途中の車中にて、本日はご欠席であるが徳永さんが先日、東北旅行をされ、多賀城市の東北歴史博物館に立ち寄られ、大伴家持の署名の現存物の写真をお届け頂いた事から、森川会長による車中歴史勉強会と相成った。同乗のお客様が何が始まったのかお目々をパチクリ。
さて、今日の白髪山「標高721m」は地元では「丹波富士」と親しまれ、隣の松尾山「別名高仙寺山標高687m」とは尾根伝いである。白髪山は中級者向きとは云え、山頂近くの厳しい傾斜は鎖・3〜4本のロープが上りも、下りも登山者を助けていた。山頂付近はかなり厳しい。しかし、人気山らしく山頂では4〜5組のパーテーを見かけた。
前半の白髪山までは、展望と岩歩きの自然を楽しむ山。後半の松尾山は歴史を偲ぶ山と見た。JR大阪駅から福知山線で古市駅下車(駅員不在)。登山口(住山集落)までの約50分は、平地でのんびりとした田園地帯で、水田、畔のタンポポ・すみれ又、茶畑、丹波栗園、農家の家屋を見ていると何時しか故郷の岡山の田舎を思い出した。田舎の風景は本当に心を休める。登山口からは一気に白髪山々頂へ。山中には山躑躅が見事までに咲き誇っていた。素晴らしい満開の躑躅に思わず森川会長が、昔・九州勤務時代を思い出され民謡「刈干切り唄」の一節をご披露された。誰に見せうとて、薄紅色の谷間々々の岩躑躅よ。云々さぞ授業料も掛けておられるのでは・・・。
山頂は、360度の大パノラマで文句なし。北西に西ヶ嶽・三岳・小金ヶ岳と並ぶ多紀アルプスの山々が。東にはこれから向かう松尾山が聳え、三国ヶ岳も見える。さらに南に虚空蔵山、千丈寺山が、そしてその向こうに有馬富士が見えた。山頂ではお握り2つの昼食の後、熱いコーヒーを沸かして戴く。何時もの事乍、本当に美味しい。
下山は松尾山を経由し千年杉、酒井城址、天台宗の高仙寺、千ノ岩、愛宕堂、金剛蔵石、不動の滝、そして登山口に下りる。酒井城址はこんな山頂に良くも城を造ったものだと感心したが、この城も戦国時代に明智光秀によって滅ぼされたとか。また、同じく山頂に近い高仙寺は645年の開基と聞いた。今はお寺はないが、当時は25坊を擁した。旧参道の登山道周辺には石仏や礎石、又珍しい卵塔群がみられ往時の面影を残していた。
われわれは5時間20分の山歩きの中で短歌・俳句を交換した。

山肌の緑幾重に重なりて百葉繚乱自然は息吹く(繁益)
時は今躑躅萌え立つ白髪岳 (森川)  

さみどりの世代交代いと早し (清水)
新緑に我が身を埋める白髪岳(高橋)  

緑さす薄紅色の山躑躅 (長戸)    
山躑躅咲き競そうかな白髪岳 (安東)

打ち上げは大阪まで帰り、阪神地下のアサヒビヤホールで乾杯。一杯だけでは安東が不足そうな顔をしておりましたら、森川会長が、お気遣いを戴き、大ピッチ大盛の奢り頂き大変美味しく戴きました。ご馳走様でした。  (文責 安東満雄氏)

東おたふく山の写真を同封します。白髪山はいい山のようですなあ。各位の俳句が完全に出揃ったのですから。悔しい。                (編集責任 徳永)