和深川王子神社 和歌山県周参見町和深川


御祭神  [ 天照皇大神(あまてらすすめおゝかみ) 外3神 ]  稲成神社 [倉稲魂命(うがのみたまのみこと)]

寛永2年(1625年)松本四郎大夫広正によって創建。創建当時から二社が併祀されていたことが現在の棟札から推測される。
口碑によると以前は現在地より北に入っている宮の谷に寺と共に建てられていたが、このとき現在地に移された。
江戸時代を通じて若一王子権現といわれ、春日明神社の摂社。明治初年社名を王子神社と改め明治6年4月村社となる。同42年5月一村一社の神社合祀に基づいて村内の神社(口和深の矢倉神社・八幡神社) 二社を合祀。
御神体には室町期以前と思われる縣仏が三体完全なかたちで保存されており、文化財的にも価値が高い。

16世紀ごろから本格的な神社が造営されはじめたすさみ町にあって、創建は天文15年(1546)と二番目に古い神社。
由来は不明、室町時代の男神像(本宮、速玉の神)、女神像(那智の神)、観音菩薩立像、青銅製十一面観音菩薩御正体(懸け仏)など、熊野三山や神仏習合時代ゆかりの文化財が未指定ながら遺されてい.。
江戸時代末期から明治時代にかけて、千石船や運搬船を所有していた氏子が、海上交通の安全と家業の繁栄を祈願して大きな絵馬(王子神社絵馬・すさみ町文化財)を多数奉納している。