子どものあせもQ&A
赤旗新聞への投稿記事から(2001.8)

質問1 あせもとはどんな皮膚湿疹ですか

 高温多湿の日本では私たちは体温調節のためにたくさんの汗をかきます。
 汗は皮膚の下の方にある汗腺でつくられ、汗管という細い管を通って皮膚の上に出てきます。汗管の出口がほこりや垢などで塞がれると汗は出口がなくなって蒸発できなくなります。たくさん汗をかいたあと、そのまま放っておくと皮膚の表面で汗が乾燥し、塩分が粉のように皮膚に張りついて汗管の出口を塞ぎ、皮膚の中で汗が貯まってしまい、皮膚の中にしみ出して炎症を起こします。これがあせもです。
 あせもは、汗が出ること、汗の出口が塞がれることの二つの条件がそろって発生します。あせものできやすいところは、頭、額、胴体や首、わきのした、肘(ひじ)や膝(ひざ)の内側など、汗をかきやすいところです。
 あせもには、かゆみもなく、2〜3日で自然になおってしまう白いあせもと、かゆみをともなう赤いあせもがあります。日常よく見るのは後者で、ブツブツが急にたくさん出てきて、治療を要することが多くなります。子どもは大人に比べてたくさんの汗をかきますし、皮膚も弱いので、あせもがとてもできやすいのです。乳幼児ではあせものところが化膿してとびひやおできをおこすこともありますので要注意です。

質問2 乳児があせもになったらどんな注意が必要ですか

 乳幼児ではあせもがもとでとびひ、おでき、カンジダ感染症など他の皮膚疾患を引き起こすことが多いので注意が必要です。あせもができてしまったら、炎症の強いものでは、非ステロイドの外用薬や、場合により短期間ステロイド外用薬を使用します。あせもに感染を伴う場合は、抗生剤を外用します。あせもへの対処としては次のようなことが大切です。
 第一に、木綿など汗を吸収しやすい肌着にして、汗をかいたらまめに着替えます。
 第二に、入浴する回数を増やしたり、シャワーや行水をさせ、皮膚を清潔に保ちます。できない場合は、ぬるま湯に浸したタオルで体をふいてあげましょう。
 第三に、冷房や扇風機を利用して涼しくするのも効果的です。
 ベビーパウダーは厚くつけすぎると粉と汗が練り合わさってこびりつき、細菌や真菌(かび)の感染母地になりやすく好ましくありません。用いるならごく少量を薄くはたく程度にしてください。
 治りにくい場合は医師にご相談ください。

質問3 アトピー性皮膚炎の子どもの場合、特に気をつけることはありますか

 アトピー性皮膚炎の子どもにあせもができると、もともとあった皮膚炎が悪化することが少なくありません。あせもはかゆいものですから、掻くことによって皮膚を傷つけ、アトピー性皮膚炎も悪化させます。また、アトピー性皮膚炎の子どもの皮膚はもともと抵抗力が弱いので、あせもがもとでとびひ、おできなどの合併症も起こしやすくなります。夏においては、あせも予防はアトピー性皮膚炎治療に欠かせません。
 対策は、一般的なあせも予防である、(1)衣類で汗を吸収させる、(2)入浴やシャワーで皮膚を清潔に保つ、(3)涼しくする、などです。そして、普段から行っているスキンケアや外用療法(ぬりぐすり)などの治療を怠らないことです。
 しかし一方で、アトピー性皮膚炎の子どもたちの中には、たくさん汗をかく夏になると症状が自然に改善する人たちもいます。皮膚が乾燥する冬よりも、汗で皮膚が濡れている方がよい人たちもあるのです。

質問4 あせもになった場合、日常生活でどんなことに注意したらいいですか。

 あせもの治療の基本は、汗をかきっぱなしにせずしっかりふきとること、清潔にすること、風通しをよくし涼しくすることです。
 汗をかいたあとは、やさしくふき取るか、すみやかに汗を洗い流すこと。一日一回の入浴だけではたりません。シャワーを浴びたり、行水をしたり、庭先でビニールプールを使って遊ぶのも良い方法です。1日1回石鹸で全身を洗って汗や汚れを落とします。赤ちゃんのお肌は敏感ですから、洗うときはごしごしこすらず、手のひらで石鹸を泡立てて、そのまま手で洗うか、ガーゼで優しくこする程度がよいでしょう。石鹸はよく落としておきます。
 暑いからといって裸のままでいると、よけいあせもができやすくなります。汗を吸収しやすい木綿のシャツなどを着せ、汗を吸収させてこまめに着替えます。乳幼児は寝入りばなや昼寝の時に大量の汗をかくので、よく拭ったり着替えさせたりします。
 涼しくなって、汗をあまりかかなくなれば、あせもは自然に良くなります。暑い日や、湯上がり、寝入るまではクーラーや扇風機を使いましょう。