こぐま保育士学習会シリーズ
子どものけいれんについて
2007.9.15 
せいきょう子どもクリニック 森田元章

1) けいれんではないがけいれんに似た症状(主なもの)
 入眠時ミオクローヌス:乳児期以降成人でもみられる。入眠時に四肢をピクッとあるいはピクピクさせる。
 身震い発作:発育、発達に異常のない幼児にみられ手を握りしめ、歯を食いしばって全身をふるわせる。数秒間の持続で間隔を置いて繰り返す。
 悪寒戦慄:熱が勢いよく上昇するときに寒気を伴い身震いする。
 泣き入りひきつけ:不安、恐怖のため激しく泣いた後や、不意の痛み刺激によって呼吸停止、意識障害、けいれん発作を来す。ほとんどが6ヶ月から2歳くらいまで。いわゆるかんが強い子が起こしやすい。
 オナニー:乳幼児の特に女児で下肢を交差させ息をつめて顔面を紅潮させぼーっとする。

2) けいれんの原因
 熱性けいれん
 てんかん症候群
 その他の疾患によるけいれん・・・脳炎・脳症、髄膜炎、外傷、頭蓋内出血、脳腫瘍、もやもや病、各種中毒、代謝性疾患など、どんな原因であれ、脳に異常が起こる疾患であれば、けいれんは起こりうる。
 一見熱性けいれんのように見えても、化膿性髄膜炎、急性脳炎・脳症などの場合もあるので注意が必要。

3) 熱性けいれんについて
 頻度:日本人では頻度が高く7〜8%の小児に認められる。
 症状:多くは38度以上の急激な体温上昇に伴い全身の強直、強直間代けいれんを起こす。数分で停止し、意識も間もなく回復する。
10%くらいはけいれんの生じない、脱力、一点凝視、眼球上転のみのものもある。
 発病年齢:6ヶ月から5歳頃まであり、ピークは1歳代。
 予後:基本的に予後良好な疾患である。
   再発率は25〜50%、3回以上の再発は9%
   てんかんへの移行 5〜7歳までに2〜3%、10歳までに4.5%

4) 予後に関わる要注意因子
 
てんかん発症に関する要注意因子
 ① 熱性けいれん発症前の神経学的異常もしくは発達遅滞
 ② 非定型発作(部分発作、発作の持続が15〜20分以上、24時間以内の繰り返し)
 ③ 両親・同胞におけるてんかんの家族歴

熱性けいれん再発に関する要注意因子
 
① 歳未満の熱性けいれんの発症
 ② 親または片親の熱性けいれんの既往

5) ダイアップ坐剤による熱性けいれんの再発予防
 37.5度以上の熱に気づいたら使う。8時間後にも38度以上の発熱を認める場合、もう一度使う。
 ダイアップ坐剤には3種類ある。4mg、6mg、10mg 使用量は0.4〜0.5mg/kg
 起こりうる副作用・・・ふらつき、ねむけ、興奮など

6) 子どもがけいれんを起こしたときの対処法
 まず、おちついて
 呼吸が楽にできるような姿勢に
 嘔吐しそうになったら、側臥位に
 けいれんの様子を観察・・・7)へ
 けいれんが10分以上待っても止まらなければ、救急車。

7) けいれんの観察のポイント
 体のどこがけいれんしているか、固くなっているだけなのか、がくがくとふるえているのか。意識はあるのかないのか。何分間けいれんしていたのか。

8) 熱性けいれんのある児への予防接種
 
最終発作から2〜3ヶ月の観察期間を置けば接種可能である。