真島さんに何と呼ばれたいですか?
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*何も記入しない場合、青山美香になります。



ドキドキの誕生日

前編:バラの花束

携帯が鳴った。
「こんな夜中に誰……?」
私はベッドの中で眠そうに目をこすった。時計の針は十二時を指している。携帯を見ると、表示された名前は真島さんだった。何の用だろう、と首を傾げて通話ボタンを押す。

ちゃん、誕生日おめでとうさ〜ん!明日、仕事が終わったら迎えに行くんで、家でええ子にして待っとき」
「え?真島さん、私の誕生日覚えてくれてたんです、か……?」
「当たり前や!ほな、また明日な〜」

真島さんはそう言うと、電話を切ってしまった。
(それだけ?でも、真島さん、私の誕生日祝ってくれたんだぁ!)
頬を赤くした私は、枕の中に顔を埋めた。

明くる日の夜、私は一番お気に入りのワンピースに着替えて、真島さんからの電話を待っていた。何度も窓から外を見てしまう。時計を見た。七時半だった。その途端、電話が鳴り出した。「今、家の前や。早ようこっちおいでや」と真島さんの声が聞こえる。急いで外に出ると、黒塗りの車の前にスーツ姿で立っている真島さんがいた。右手には、ピンクと赤のバラが入った大きな花束を提げている。真島さんがこっちに歩いてくる。

「ハッピ〜バースデ〜、ちゃん!」
私は思わず笑ってしまう。
「なんやねん?」
真島さんが、きょとんとした顔で訊く。
「だって、真島さんに花束とかって似合わないから」
「アホか!俺ほど似合う男はおらんやろ。ほれ!」

腕の中に抱えきれないほどの花束が置かれた。柔らかなバラの香りがふわりと鼻孔をくすぐる。
「ありがとう、真島さん!」
満面に笑みを浮かべた私は、真島さんに近づき背伸びをした。真島さんの頬に私の唇が触れる。
「ほぉ〜、今日はえらい積極的やのぉ。ほな、この続きは車でやなぁ?」
真島さんがニヤリと笑う。「ダメです!」と言おうとした瞬間、私の体がふわりと中に浮いた。
(わ、私……お姫様抱っこ、されてない!?)
真島さんは私を抱いたまま、車に向かって歩き出す。

「真島さん、降ろして!近所の人に見られちゃう!」
「ええやないか。今日は特別や。あんまりバタバタすると、パンツ見えるで」
私は、真島さんの胸に顔を埋めて静かになる。
「ほんで、晩飯は何が食いたいんや?」
「え?えっと……わかんないなぁ」
「せやったら、俺がええ店知っとるんやけど、そこ行こか?」
「うん!」
真島さんの優しい目を見上げて、思わず首に抱きついた。


後編:ミレニアムタワー

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