神様からの贈り物




わたしは ここあ
すてられた いぬだった
みちで あめにぬれて ひとりぼっちだった
しぬと おもった



だけど つむぎちゃんに であって
かぞくが できた



わたしは いつも つむぎちゃんと いっしょだった



ごはんも



あそびも



おやつも



ふとんも



いつもいっしょだった
ねずみいろだった せかいが
ぴんくいろに なった
たくさんの しあわせが うまれた
つむぎちゃんの あいじょうが わたしのこころを けいとみたいに つつんでくれた
わたしの みらいは ずっと ぴんくいろの ふわふわだと おもってた



あるあさ つむぎちゃんが きえた
どこ?



きっと かくれんぼだ



どこ?
どこ?
どこにかくれてるの?



へんだな
どこにも いない



つむぎちゃん
 どこ いっちゃったの
かえって きてよ 
つむぎちゃん 



さみしかった



かなしかった



いっぱいないた



なみだが とまるよう おみずも がまんした
せかいが まっしろになった



あるばん かみさまが ゆめに あらわれた



ひとりぼっちで まっしろの なかにいたけど ちょっぴり まわりが あかるくなった
ちょっぴり しあわせな きもちになった
ちょっぴり ねがいが かなうかも とおもった



そうだ
かみさまに おねがいしよう
どうか つむぎちゃんが かえってきますように
ごはんも
あそびも
おやつも
ふとんも
いっしょに なりますように



なんにちも なんにちも いのった
ちょっとずつ こころに ひかりが あふれだした
ひかりが わたしのこころを げんきにしはじめた



ここあ?
ここあ?

わたしをよぶ やさしいこえ
ぱちりと めをあけた



つむぎちゃんが にこにこわらっている



つむぎちゃんが いった
わたし にゅういんしてたの
でもね
まいばん ここあが くもにのって あそびにきてくれた
また いっしょに あそびたいと おもった
いたいのを がまんして
はやく げんきになろうって おもった



つむぎちゃんが わたしを ぎゅっと だきしめる
いちばん だいすきな つむぎちゃんへ
もし つむぎちゃんに であわなかったら 
わたしは きっと しんでいた
つむぎちゃんが わたしに であってくれた
この きせきは 
きっと
きっと
 かみさまからの おくりもの
ここあより