Helter Skelter


【レコーディング・セッション履歴】 【収録レコードリスト】
【レコーディング・セッション分析】
【リマスター・モノ】 【リマスター・ステレオ】
【Undocumented Recording Session(1999年原稿)】

【レコーディング・セッション履歴】
68/07/18ジョージ・マーティンケン・スコット
リチャード・ラッシュ
Recording 第1〜3テイク、それぞれ10'40"、12'35"、27'11"
ドラムス、ベース、リードギター、リズムギター、ポールのボーカル(テープエコー付き)
68/09/09クリス・トーマスケン・スコット
ジョン・スミス
Recording リメイクで第4〜21テイク
68/09/10クリス・トーマスケン・スコット
ジョン・スミス
Recording 第21テイクへのSI
最終的な構成は、ジョンのベースとサックス、マル・エバンズのトランペット、2通りのリードギター、ドラムス、ピアノ、ディストーションやフィードバック(意味不明)、ポールのリードボーカル、ジョンとジョージのバックボーカル
68/09/17クリス・トーマスケン・スコット
マイク・シーディ
Mono Mixing 第21テイクよりリミックス1、4'29"→3'36"
68/10/09ジョージ・マーティンケン・スコット
ジョン・スミス
編集 第3テイクのテープコピー
68/10/12ジョージ・マーティンケン・スコット
ジョン・スミス
Stereo Mixing 第21テイクよりリミックス1〜5
リードギターはポール、サックスはジョン

レノン('80 PBインタビュー):全部ポールだ。(チャールズ・)マンソン関係の曲は、ジョージの「リトル・ピギース」とポールが英国のフェア・グラウンドについて歌ったものが中心になっていた。それ以外の何とも関連がない。とくにぼくに関係があるなんてことは一番ありえないことだ。

VIC GARBARINI('98 インタビュー:Player 2000/1月号):『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』では突然ギターの音が大きくなって歪むようになりましたね。ポールがザ・フーから影響を受けて作ったと語っている「ヘルター・スケルター」がその一例ですが、プロデューサーの立場として、そのことで何か新しい問題は生じましたか?
GM:ええ。でも、問題となったのはギターそのものではなくてヴォーカルでした。「ヘルター・スケルター」のレコーディングの際に生じた問題は、私の力で解決することの出来るものではありませんでした。というのも、ポールがうるさく鳴っているギターをバックに声帯が張り裂けんばかりに歌うからです。喉がもたないでしょうから、せいぜい2テイクくらいでものにしなければならないと思いました。ザ・フー云々については何も知りませんが、「ヘルター・スケルター」にはテンポの遅いバージョンもあって、『アンソロジー』のセットに収録されています。ポールの言ううるさいほうのバージョンが『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』に入りました。

【収録レコードリスト】
“THE BEATLES” C06 (モノLP:PMC 7067-8)
“THE BEATLES(No.124699)” B06 (2CD:CP25-5329,30)
mono “RARITIES Vol.2” B02 (ステレオLP:EAS-81325)
“The Complete John Barrett's Cassette Dub” H14a (7CD:---)
デモ “THE ULTIMATE COLLECTION VOL.1 Disc3” A15 (CD:YDB-103)
R&R(UK) “PAST MASTERS VOL.5” A22 (CDR:EMRCD-003) DIFFERENT CHANNEL SEPARATION
take 2 を短く編集 “ANTHOLOGY 3” A03 (2CD:TOCP-8705,06)
“ESSENTIAL WHITE” A17 (CD:PCS-7299)
“THE BEATLES” B06 (2CD(リマスター・モノ):5099969946127-226)
“THE BEATLES” B06 (2CD(リマスター・ステレオ):0946 3 82466 2 6)
デモ “GONE TOMORROW HERE TODAY” A07a (CD:MB CD 113) Aギター
RM1 “MYTHOLOGY, VOL 3” C04 (4CD:STR-015〜018)

【レコーディング・セッション分析】
 0'48"〜0'52"ではモノラル・バージョンベースの音量が大きめになるが、このトラックには同時に録音した トラック1ドラムスが回りこんで入っているためにドラムスADTがかかったように聞こえる。ドラムストラック8にも入っており、実際にWトラックになっているのだが、それとは別である。トラック8には、他に も追加と思われるコーラスが入っている。モノラル・バージョンではコーラスが大きめになっているが、特に低 音部のパートを大きくなっている。一方、ステレオ・バージョンでは低音部はかなり小さめになっているのでコー ラスが2トラック使用しているのは明らかである。この傾向は1'55"の“yeah yeah”が顕著であるが、このとき4ビートで刻んでいるドラムスステレオ・バージョンでは左にミックスされているドラムスもモノバー ジョンでは音量が上がることから、このドラムスと低音部のコーラスが同じトラックトラック8に入っていると 思われる。

 モノラル・バージョンは3'43"以降がカットされたショートバージョンであるが、エンディング2の入り方にも 違いがある。モノラル・バージョンはギターのフィードバック音だけ残して、その他の音はOFFにしており、一度静 寂が戻った感じからドラムスが入ってくる。一方、ステレオ・バージョンではF.O.部分にサックスや喋り声など の様々な音が入っている上に、ドラムスが入る箇所でへたくそな?サックスやトランペットも同時に入って おり、ひたすら騒々しいという感じになっている。

【リマスター・モノ】
相違箇所内容
エンディングF.O.はレコードの方が少し長い。

【リマスター・ステレオ】
相違箇所内容
0'0"1拍目のノイズを削除。
0'39"2拍目裏のノイズを削除。
3'8"ブレイク部分の左側のノイズを削除、右側のノイズを軽減。
4'23"旧CDで行われていた編集跡(最後のドラムの直前)がない。

【Undocumented Recording Session(1999年原稿)】

リリース・バージョン(第21テイクより)

第2テイクの編集バージョン“ANTHOLOGY 3”(CD:TOCP-8705,06)
68/9/17版リミックス・モノ1“THE BEATLES”(モノLP:EAS-67157)
68/10/12版リミックス・ステレオ5“THE BEATLES”(ステレオLP:MFSL 2-072)
“THE BEATLES”(CD:CP32-5329,30)

マスターテープ構成

Track1 ドラムス
Track2 ジョンのベース
Track3 ジョージのEギター
Track4 ポールのEギター
Track5 ポールのボーカル
Track6 ジョンとジョージのバックボーカル
Track7 ディストーション・ギター、フィードバック・ギター
Track8 ドラムス、ジョンとジョージのバックボーカル 〜 ジョンのサックス、マル・エバンズのトランペット 〜 ピアノ(最後の1音)

比較結果

 0'48”〜0'52”ではモノ・バージョンのベースの音量が大きめになるが、このトラックには同時に録音した Track1のドラムスが回りこんで入っているためにドラムスにADTがかかったように聞こえる。ドラムスは Track8にも入っており、実際にダブル・トラックになっているのだが、それとは別である。Track8には、他に も追加(と思われる)コーラスが入っている。モノ・バージョンではコーラスが大きめになっているが、特に低 音部のパートを大きくなっている。一方、ステレオ・バージョンでは低音部はかなり小さめになっているのでコー ラスが2トラック使用しているのは明らかである。この傾向は1'55”の“yeah yeah”が顕著であるが、このとき4ビートで刻んでいるドラムス(ステレオ・バージョンでは左にミックスされているドラムス)もモノ・バー ジョンでは音量が上がることから、このドラムスと低音部のコーラスが同じトラック(Track8)に入っていると 思われる。

 モノ・バージョンは3'43”以降がカットされたショート・バージョンであるが、エンディング2の入り方にも 違いがある。モノ・バージョンはギターのフィードバック音だけ残して、その他の音はOFFにしており、一度静 寂が戻った感じからドラムスが入ってくる。一方、ステレオ・バージョンではF.O.部分にサックスや喋り声など の様々な音が入っている上に、ドラムスが入る箇所で(へたくそな?)サックスやトランペットも同時に入って おり、ひたすら騒々しいという感じになっている。
MONO(EAS-67157) STEREO(CP25-5329,30)*



0'36”:“ain't no dancer”に深いエコー


0'48”〜0'52”:ベースが大きめ


1'14”:“ain't no dancer”にエコー


1'27”:“ooh”にエコー

1'30”:“Look out 〜 come”にエコー


1'55”:“yeah yeah”の低いパートのコーラスが大きめ







3'02”:スライドギターがF.O.

3'40”:ここまで
0'00”:イントロ
0'03”:Aメロ1
0'18”:Bメロ1

0'41”:サビ


0'57”:Bメロ2


1'18”:サビ


1'29”:間奏


1'46”:Aメロ1

2'01”:Bメロ3

2'21”:サビ

2'35”:エンディング



3'09”:エンディング2
3'40”:F.O.
3'43”:F.I.
4'24”:“I got blisters on my fingers”



0'36”:“ain't no dancer”にエコー

0'43”:“helter skelter”にエコー


1'12”:“maybe a 〜 dancer”にエコー

1'18”:“helter skelter”にエコー
1'21”:“helter skelter”にエコー



1'45”:ボーカル・トラックに入っているドラム音



2'16”:“lover 〜 dancer 〜 look out helter skelter”にエコー

2'31”:“look out”以降のボーカルにエコー

2'53”:ボーカル・トラックがOFF
2'55”〜3'13”:サックス他