ゴジラ対自衛隊 〜映画の中の自衛隊〜

グーグルアースかなにかで見ればわかりますよ

2013年2月7日――原口一博 衆議院議員


 2013年1月30日、中国海軍のフリゲート艦が海上自衛隊の護衛艦に対し火器管制レーダーを照射する事件が発生した。

 表記の発言は、原口一博衆議院議員(民主党)が、2月7日の予算委員外で、防衛省から総理大臣・防衛大臣への報告が遅れたことに対して追求した際、出てきたものである。

 原口議員は、小野寺防衛大臣が護衛艦がレーダー照射を受けた場所について、「海上自衛隊の部隊運用上、活動場所を明かすことには様々な問題があり、ぎりぎりの線でしか明かせない」とした上で、「東シナ海の公海上。日中境界線の日本側」という旨の答弁をすると、「詳しい場所など、相手がディティールを言ってきた場合、日本が不都合なことを隠したと言われる」と指摘した。

 さらに、「相手に場所はわかってるじゃないですか。だってレーダー照射までしているわけです。グーグルアースかなんかで見ればわかりますよ。どこに日本の艦船がいたかどうか。隠さなくていいことまで隠し、出さなきゃいけないことまで出さない」などと発言し、安倍総理大臣に問いただした。

 この発言は国会ウォッチャーらによって瞬く間に拡散され、「原口議員はグーグルアースがリアルタイムで更新されているとでも思っているのだろうか」という疑問の声や、「もう偵察衛星はいらないな」などという揶揄の声があがった。

 この発言の真意に関しては様々な見解が飛び交った。緯度と経度を入力すればグーグルアース上で場所を調べることができるという意味なのではないか、という意見や、AIS(自動船舶位置識別装置)を利用した船舶の位置確認の事を指しているのではないか、という擁護の意見もあがった。原口議員は後に釈明のコメントを自身のフェイスブック上に掲載したが現在そのコメントは削除されている。

自衛隊・安全保障をめぐる言葉