ゴジラ対自衛隊 〜映画の中の自衛隊〜

小さき勇者たち〜ガメラ〜(2006年)

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小さき勇者たち〜ガメラ〜 スペシャル・エディション(DVD)

2006年劇場公開  製作:角川ヘラルド映画  配給:松竹

監督:田崎竜太  脚本:龍居由佳里  音楽:上野洋子

キャスト  相沢透:富岡涼  西尾麻衣:夏帆  相沢孝介:津田寛治  西尾治:寺島進  西尾晴美:奥貫薫

内容にはネタばれを含んでいます。  解説・感想  ストーリー  映画の中の自衛隊

【解説・感想】

   1999年の『ガメラ3〜邪心覚醒〜』から7年ぶりに復活したガメラシリーズの第12作品目。この『小さき勇者たち〜ガメラ〜』は33年前に出現したガメラと、主役である少年が拾った子供のガメラが登場する。両者の関係は、作中具体的には描かれていない。特撮・怪獣映画であるが、少年の成長を描いたジュブナイル映画の感が強い。軍事色の強かったガメラ三部作と異なり、昭和板ガメラの色を引き継いだ映画の印象を受ける。ファミリー映画を志向した映画であるが、興行収入5億程度ともいわれ、商業的な成功にはつながらなかった。

 主人公とガメラとの心の交流を中心に据えており、視点もそのほとんどが主人公の少年が中心なので何が起こっているのか分かりにくい感じがある。敵怪獣のジーダスについての背景などについてもあまり語られないまま。CMに出てきたガメラのどちらかといえば可愛らしい造形などから、多分そういう色の映画になっているだろうとは思っていたものの、あくまでも子供向けの感が強く、ガメラの死闘を期待していた30男にはかなり物足りない映画だったのは確か。それでも平成ガメラ三部作や、2004年の『ゴジラ FINAL WARS』の後にこの映画を持ってきたのは、原点に返り新たな怪獣映画を作ろうという意気込みのように感じられる。

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【ストーリー】

 かつて、命を捨て人間を救った伝説の怪獣――ガメラ。それから33年後の伊勢志摩地方。美しい海が広がるこの町で、小学校5年生の少年透は、赤い石に乗った卵を見つける。手に取ろうとしたとき、卵が割れ、ウミガメの子が生まれた。透は、亀の子を家に連れ帰りトトと名付ける。それは、幼いころに亡くなった透の母が、透に使っていた呼び名だった。透の父、孝介は食堂を営んでいるため、一切のペットが禁止されていた。そのため、隠れて育るつもりだったが、トトは突然、浮かび上がり、しかもそれを隣の真珠店の娘の西尾麻衣に目撃されてしまう。麻衣は、トトとガメラの関係を指摘する。透は急激に成長していくトトに疑問を感じつつもそれを受け入れることができない。そんな折、麻衣は持病の手術のために名古屋の病院で手術を受けることになった。それを知った透は、トトが生まれたときに一緒に拾った赤い石をお守りとして麻衣に渡す。その頃、伊勢湾で謎の海難事故が発生しており、政府内では新たな怪獣の出現も指摘されていた。そして、トトが姿を消した。トトを必死で探す透。その時、警報が鳴り響く。トカゲのような形状をした怪獣“ジーダス”が町に侵入。火の手が上がる。逃げ惑う人々。彼らの前に、成長したトトが現れた。約8メートルに成長したトトだが、さらに巨大なジーダスとの体格差は明らか。満身創痍になりながらも、ジーダスを撃退したトトは、そのまま倒れ自衛隊によって捕獲されてしまう。内閣府参事官・一ッ木と、研究者・雨宮の管理下に置かれたトトは、更なる成長を促す薬品を投与される。その夜、麻衣の両親から電話がある。麻衣の手術が早まり、その前に赤い石をトトに返したいのだという。トトにはあの赤い石が必要だと思った透は、急ぎ名古屋に向かう。ところが、名古屋にジーダスが上陸する。それに呼応して現れる――トト。透は、トトに赤い石を渡すことができるのか――。

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【映画の中の自衛隊】

 前述している通り、この『小さき勇者たち〜ガメラ〜』では少年と怪獣の交流がメインであり、自衛隊は端役どころかやられ役としても影の薄い存在であり、せいぜい輸送車両が見られる程度。せめて、戦車部隊や対戦車ヘリくらいは出してくれてもいいんじゃないかな〜などと思うところ。映画公開時に、予算2億円の低予算映画といううわさが流れたそうだが(実際には総予算15億の堂々たる大作の陣容)、そのあたりもそんな風に言われた理由ではないかと思う。

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