閑谷(しずたに)学校(がっこう) 岡山県和気町

鳥取木鶏研究会では有志のみであるが、今月は特別史跡閑谷学校」で論語の輪読をしようということになつた。
快晴とはゆかなかったが、雨もなく、有名な
楷の木も満開で大勢の人々が見学していた。楷の木は真紅と黄色の二本あり最高であった。
清閑の地に、世界最古の庶民の為の学校である。藩主の並々ならぬ情熱、現代政治家は強く反省を要する。

国宝の本堂は立ち入り禁止であったが、我々は、習芸斉の玄関の部屋で、縄の円座を敷いて、我々鳥取木鶏研究会が開講前一斉朗読
する「聞学起承文」を声高らかに唱和した。多数の来客は、瞬間、シーンとした。
この学校の閑静で質素な雰囲気、それを創立した池田光政公に思いを馳せつつ資料館も見学し、現代の我々日本人の「人間的退化」を実感し嘆いた。我々の鳥取木鶏研究会の趣旨は今こそ更に甦らねばならぬと確信した。富山幹事長は、参加できなかった会員諸氏のために落葉した「楷の木の落葉を蒐めておられた、この風流と余裕は洵に感じ入った。

平成20年11月9日