9月--今日の格言・箴言5  政治--余りに政治が貧困ゆえに

アリストテレスが言った、政治は最高の道徳であると。徳川時代の武士は当時のノブレスオブリージュである。多くの武士は、貧しくても守るべきものは守っていた。指導者が範を示していたから、江戸時代は当時の世界では、稀に見る秩序があった。宣教師のフランシスコ・ザビエルは、日本人についてこう言った。

「日本人たちは、キリスト教の諸地方の人々が決して持っていないと思われる特質を持っています。それは武士たちがいかに貧しくても、そして武士以外の人々がどれほど裕福であっても、大変貧しい武士は金持ちと同じように尊敬されています---。武士以外の人々は武士を大変尊敬し---。そして、日本に来るなら、真の謙遜が必要」

現代のノブレスオブリージュたる一部政治家、一部幹部官僚の堕落こそ、真っ先に糾弾すべき問題と思われる。
政治家を選択する上で国民の選択眼を高めなくてはならない。
政治家幹部官僚の人達には国家国民の生命財産の安全を守る事が第一義であり、それには命懸けが最高のモラルとしてなくてはなるまい。それの無い方々は政治家や国家幹部官僚の資格はない。やめて貰うしかあるまい。

9月1日 政は正なり。    論語 政治の要諦は正しい事を行うことだ。議員も秘書も御粗末過ぎる。
9月2日 天下は国の本なり。国は郷の本なり。郷は家の本なり。家は人の本なり。人は身の本なり。身は治の本なり。  菅子 つまり身を良く治める事が天下を良く治める事。政治とか国家中枢官僚がこの精神を自覚しなくてはよくならぬ。政治家を見る物差しを厳しくするの要。
9月3日 その身を正すこと能わずんば、人を正すを如何せん。  論語 政は正であるから為政者が正しくなくて国民、国家が良くなる筈はない。為政者には地方のお粗末な村、町、市、県、国の議員も当然含む。御粗末な議員の多い事よ、怒りを忘れたのか日本人は。
9月4日 一心以て邦-くに-を喪うべく、一心以て邦を興すべし。只だ公私の間に在るのみ。近思録 公私の心の持ち方次第で国家を亡ぼす、或いは興隆させる。一部国会議員の国家観に重大な疑問を持つ。特に近隣諸国への対応、勇気がなく国益に重大な損害を与えつつある。
9月5日 小人を防ぐの道は、己を正すを先にす。近思録 上に立つ指導者が先ず範を示す事が小人(部下、大衆)の歩む正しい道を示す。政治家、国家官僚、企業トップこそ真の模範を示せ。国会議員半減から始めよ。
9月6日 先王の天下を治むる所以の者五あり。礼記 名君のやり方の五ッの方法。1.徳ある人を尊敬。2.地位の高い人を尊ぶ。3.年をとってる人を尊ぶ。4.すべて年長者を尊ぶ。5.年の少ない人をいつくしむ。現代にそのまま通用しないが徳ある人は古今の真言だ。
9月7日 政を為すに徳を以てすれば、たとえば北辰の其の所に居て、衆星のこれに共-むこう-が如し。論語 不動の北極星に群星が向かい従うような為政者は過去のものか。現代にも居る筈だと信じたい。野に遺賢あらしめている。
9月8日 原-みなもと-清ければ即ち流れ清く、原濁れば即ち流れ濁る。荀子 すべては本を正すの要。上に立つ者次第だ。それは親も課長も教師もだ。
9月9日 遍なく党なく、王道蕩蕩-とうとう-たり。書経 不偏不党だからこそ王道は高遠に行える。中庸にして公平がトップの道であり政治の要諦だ。
9月10日 正に任じて邪を去る。忠経 心の正しい人を任じる。心の邪-よこしま-な人物を避ける。これは企業でも極めて重要な課題。悪賢い人間は本当に要注意。
9月11日 尺を枉-ま-げて尋-じん-を直-なお-くす。孟子 大きな道の為には少しくらい道ならぬ事をやっても仕方ないの意。この言葉は古記録にあるもので孟子は功利的だとして反対した。
9月12日 天の視-み-るは我が民の視るに自-したが-い、天の聴くは、我が民の聴くに従う。孟子 国民の目に従い凡てを聞くのが天である。国民の心は天の心。国民の声が天の声となる。昔から政治の要諦なんだ。英知と洞察力を澄まして視なくては。
9月13日 民を貴しとなし、社稷-しゃしょく-之に次ぐ。孟子 人君が建国すると必ず、土神を祭り、稷は穀神を祭るから社稷とは国家の意。国民があって国がある。これを治める君子がある。軽重から言っても国民が一番貴い。
9月14日 不言の言を聞く。荘子 声無き声を聞く。政治も、部下の掌握も、人との交際にも大切な心得。
9月15日 既に去りて民思う。宋名臣言行禄 職務や任地を去り、残された民は思う。去って後、民から慕われるような人こそ本当の正しい人である。企業でもそうであろう。
9月16日 十目の視-み-る所、十手-じつしゅ-の指さす所、其れ厳なるかな。大学 大勢の人の見たり聞いたりするところに間違いは無い。世の耳目は欺けない厳粛なものである。
9月17日 ややもすれば坐論といえるものは、実地を末にして道理を本にする故、必ず事上に疎-うと-く、其弊全国に及んでは、つまり天下の大患と相成り候事、御座候。大久保利通 明治の立役者、大久保利通の政治に関する言葉である。明治の元勲は真剣に修羅場を潜り抜けた野人であり、日露戦争以降の軍人官僚の座論が優先した為に遂に敗戦した。現今の国家中枢官僚、特に外務官僚に対して強い憤りを覚える。政治家もかくあらねばならぬ
9月18日 世界の真形を瞭知-りょうち-し、的実に深察すべし。米欧回覧実記 久米邦武
世界の真の姿をはっきり認識し、的確に洞察せよ。明治の元勲は違う。現今日本は甘い、中国とか韓国、北朝の認識がトロイ。虚のイメージでなく背後の本質を見抜けない腑抜けの政治家、官僚、マスメディアだ。
9月19日 凡そ国家を経略しその彊土-きょうど-人民を保守するには、深慮遠謀なくんばあるべからす。故に進取退守は、必ずその機を見て動き、その不可を見て止む。恥ありといえども忍び、義ありといえども取らず。これその軽重をはかり、時勢を鑑み-かんがみ-、大記する所以なり。米欧回覧実記 久米邦武 実情無視の直進は空論、状況埋没し目標の展望を欠くのは因循姑息。不可と見たら潔く方針を転換、決して無理しない。機会の到来をじっくり待つ。正義と見ても時には行わない。恥と思われても敢えて動かない。時勢を待って仕掛ける。どおですか、この現実主義。日本ハムのひ弱な養子。最近の政治家、経営者が貧弱に見えませんか。
9月20日 サムライ精神とは。ー武士道 1.仁、義、勇、礼、信。  とは慈愛とは正しきこと、とは義をなす事とは思いやりとはであろう。
9月21日 明治4年のロンドン在住外交官の見たサムライ。 日本人には際立った知的並びに道義的勇気が備わっているように見える。日本の歴史や伝統は、彼らが見習うべきモデルとして、兼ね備わった勇敢さと誠実さを物語っているが、これらの性格は、欧州におけるある種の最も高い道義に匹敵するものがある。
9月22日 他国の宗教は日本には不用。佐々木高行 明治4年 日本は開闢より、いままで数千年になりたることにて、既に人々も礼儀も知り、文明国というべし。ただ日本にて急務とするは、百工技術法律なり。いかがとなれば、欧米各国に後れたることは、右の事件のみ、教法は決して他の宗旨を採用せずともよかるべし。日本の古来教法にて足れり。
9月23日 1.国家は先祖より子孫へ伝え候国家にして、我私すべきものにはこれなく候。上杉鷹山 江戸時代の名君、米沢藩主、「譲封之詞」
9月24日 1.至誠にもとるなかりしか。2.言行に恥ずるなかりしか。3.気力に欠くるなかりしか。4.努力に憾みなかりしか。5.不精にわたるなかりしか。東郷平八郎 政治家とかトップに必要な五省。
9月25日 1.寛にして栗-りつ。2.柔にして立-りゅう。3愿-げん-にして恭。4.乱にして敬。5.擾-じょう-にして毅。6.直にして温。7.簡にして廉。8.剛にして塞。9.彊にして義。書経 トップの九徳1.寛大だがしまり。2.柔和だが事を処理。3.真面目だが丁寧。4.統治力あるが慎みがある。5.おとなしいが内が強い。6.率直正直だが温和。7.おおまかだがしっかり。8.剛健と内容もある。9.気が強いが正義もある。
9月26日 丹心の憂国、幾艱難 西に走り東に奔り、未だ処を安んぜず 大海の風波、何ぞ恐るるに足らんや 一年三たび過ぐ遠州灘 勝海舟 国の為に幾多の艱難を排除して東奔西走し席が少しも温まらない。大波や大風が何だ、この国を思う心の苦しみを思えばなんでもない。遠州灘はこれで三度目だ。
9月27日 それ大将たらん人は、心に油断の義ありては叶うべからず。あまたの心得あるべし。まず、能者-よきもの-を親しみ近づけ、姦-あしき者を遠ざくべし。然る時は、国家の風俗自ずからよくなるものなり。自然に大将の智慧も、弥増に出るものなり。 大将は智慧をもって肝要とす。智慧なき者は万事にまどいあるものなり。智慧に大小あり。智慧大なれば、天下を治めて不足なく、智慧小さければ、一国一城も治りかねるものなり。然しながら大将は、大なる智慧も細なる智慧も、なくてはかなわぬものなり。智慧は生まれつきにありというも、その智慧を磨かざれば、正智いずることなし。智慧におごりて、磨かざる大将は、皆代々持ちきたる国を失い、家を亡ぼすものなり。楠正成
9月28日 政-まつりごと-を為すは人に在り。中庸 政治の根本は人物如何。鳩山、菅、横路では北朝鮮問題のあの態度は出来なかったであろう。小泉総理には薩摩隼人の気概を見た。ニヤ管、宇宙人鳩山、ズル横では出来まい。
9月29日 其の人を待って而る後に行われる。中庸 諸事、巧く運ぶのは、然るべき人物の出現による。人物が出なければ然るべき事は成されない。日本金融問題の正念場、マネー危機後10年にして終末を迎えようとしている。さて、小泉氏、最後の決断をするか。
9月30日 吾れ今国の為に死す。死して君親にそむかず。悠々たり天地の事。鑑照、明神にあり。吉田松陰辞世 私は今こそ国家の為に身命を捧げる。死んでも忠君孝養の道に外れることは無い。果てしなく永遠の天地を思う、神々は私の志と行動の正しきをご照覧あろう。これこそ政治家の使命でなくてはならぬ。

--政治も結局は言語の世界。はっきりとした理念がなければ本当の言葉は持てないし、本当の政治家たり得ません。国家を背負った理念があって初めて政治家としての表現も出てくるのです。自分の理念を表現する為に、政治家は言葉を使うのだと思います。石原慎太郎  国家と日本より
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徳永圀典発言最近の与野党の政治屋連中の理念のない争い、言語、表現力の魅力の無さにはあきれ果てる。気概の見られるのは小泉氏か、それだけで指導者として及第。野党の鳩山、管、と大違い、何とかならぬものか、日本の政治家と国家官僚の低劣さ)