中坊主こと中坊公平
1.中坊公平は今から10年前の、住専問題の時に、悪代官をやっつけるヒーローとして天下に鳴り響いた男である。私も日本海新聞の潮流コラム「天の法廷」に中坊公平を登場させて讃えたものだ。
元日本弁護士会会長である。彼は森永ヒソ中毒事件・豊田商事・豊島の産業廃棄物問題で大善玉として鳴り響いた男である。彼が去る10月10日、弁護士廃業を宣言した。銀行を悪玉に仕立てて、裁判では負けると予想されていた銀行を相手に大立ち回りをして名声を浴びた。廃業の理由は東京地方検察庁から、整理回収機構前社長として告発され事情聴取を受けていたかららしい。結局、情状酌量されて起訴猶予となった。告発の理由は、整理回収機構の不正な債権回収である。社長として問題に関与しており、黒すなわち有罪なのだ。詐欺行為なのである。弁護士廃業と取引である。実に不愉快千番な話である。騙された思いがする。

2.次はこの中坊主の今回のニュースでマスメディアが全く報道していない事である。詐欺行為をした弁護士となれば実に大にユースである。しかも、あれだけ、当時は善玉として銀行をやり込めたしマスメディアも煽ったのである。当然それなりの報道とか中坊主のした事を断罪しなくては世の中、不条理極まりないと思う。

3.何故なのか、中坊主は、読売新聞の顧問弁護士であったそうだ。

4.毎日新聞の特別顧問で、社外紙面審査委員会の中心メンバーであったそうだ。

5.弁護士廃業でなく、引退と報道した新聞もあったそうだ。

6.弁護士とは、単なる訴訟の代理人であり、利害調整人に過ぎないのに、マスメディアは「正義の味方」として新聞紙面の正邪の判断をさせていたのである。10年前の銀行などは、中坊主とかマスメディアの正義面をした連中に不当な扱いを受けたと認識している。

7.日本には、「三百代言」という言葉がある。本当に弁護士などは、三百代言と呼ぶに相応しいではないか。元弁護士会会長の社長が詐欺行為を部下にやらせていたのだ。検察は中坊主を捕らえるべきであつた。実に示しのつかない話である。やはり坊主は食えないか。

8.中坊主は、善玉として持て囃された男である。腹立たしいではないか。新聞も弁護士もいい加減なものだと心から思って日々彼等に惑わされないようにしなくてはなるまい。特に大新聞を信用しては駄目だということではないか。諸君、日本の大新聞は金儲け本位の商業新聞である。戦前から国民を欺いている。大新聞は裏で繋がっている。鵜呑みにしてはならぬ。簡単に信用せぬことだ。今回の衆議院選挙の報道も、裏口調査も大外れであった。常に、眉唾で読む事が絶対に必要である。

平成15年11月11日
  徳永圀典