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スポーツドクター・コラム

女子選手と骨粗しょう症

 最近、若年女性の骨粗しょう症が増えている。若くして骨の老化現象が進行しているという。
 骨は骨を作る細胞と壊す細胞のバランスの上に成り立っている。つまり、一方の細胞が骨を作り、一方の細胞が骨を壊して骨の量と形を維持している。そして、骨を作る細胞を活性化するのがエストロゲンという女性ホルモンだ。エストロゲンがなくなることは骨にとって重大なことだ。更年期の女性が閉経期を迎えると、卵巣機能がなくなりエストロゲンが低下する。これにより、骨を壊す細胞の方が活発になり、骨粗しょう症を起こす。
 もう一つ大事なことは、体脂肪がホルモン代謝に重要な役割をしていることだ。女性にもアンドロゲンという男性ホルモンが副腎から分泌されているが、アンドロゲンは脂肪の中でエストロゲンに代謝される。
 体脂肪が減るとアンドロゲンが代謝されずに残り、エストロゲン生産が減る。これにより月経異常が起き、卵巣機能低下からエストロゲンの分泌がさらに減る。
 ダイエットをすると体脂肪が減少し、前記の理由で生理不順や無月経を起こす。これによりエストロゲンが減り、カルシウム摂取不足とあいまって骨粗しょう症を起こす。これが若くして骨に老化現象が起きる理由である。
 女子スポーツ選手についても同じことが言える。体脂肪率の減少と生理不順によりエストロゲン分泌が低下し、骨が弱くなる。さらに長距離や跳躍などの反復刺激で疲労骨折しやすい。
 骨を強くするには1日600ミリグラムのカルシウム摂取が必要だ。カルシウムは牛乳、乳製品、小魚、海藻などに多く含まれる。牛乳は吸収率も良く、完全食品なので毎日のみたいが、牛乳不耐症の人はヨーグルトやチーズなどで摂取したい。






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