ゴジラ対自衛隊 〜映画の中の自衛隊〜

安全保障に関しては素人

2011年9月2日―― 一川保夫 防衛大臣


 2011年(平成23年)9月2日に成立した野田内閣で、防衛大臣に任命された一川保夫氏(民主党)が、認証式前に記者団に「安全保障に関しては素人だが、これが本当のシビリアンコントロール(文民統制)だ」と述べたと伝えられた。任命式前のことだったとはいえ、大臣としての国防・安全保障に対する基本認識を疑われる発言に、元防衛大臣の石破茂 自民党政調会長は、「閣僚解任に値する。任命した野田佳彦首相の見識も問われる」と激しく批判した。同日夜、「ほとんどの国民は(安保政策は)素人だ。一般の国民を代表する国会議員が監視するのがシビリアンコントロールだと思っている。国民目線で、国民が安心できるような政策が大事だと(いう意味で発言した)」と弁明した。

 一川防衛大臣はその後も失言や軽率な行動を繰り返したり、沖縄防衛局長の失言などによって、野党が提出した問責決議案が12月9日付けで可決されるに至った。それでも大臣を辞任する気はないとしていたが、翌2012年1月13日の内閣改造で防衛大臣を解任された。その3日後の民主党議員との会合での挨拶で、「官僚主導にはじき出された」と発言したとされる。

 2013年7月21日に投開票が行われた参議院議員選挙では新人に圧倒的な大差をつけられて落選。「自民(の国会議員)だけでいいのか」「有権者の判断基準が分からない」「これから有権者がマイナスを実感する」などとインタビューに答えたと伝えられる。

自衛隊・安全保障をめぐる言葉