. . 聖書・「神のみことば」は、真理の尽きない泉です。深く掘れば掘るほど、豊かな甘い水を湧き出します。
このページは、フィリップの「井戸掘り日記」」と名付けました。
「ダビデの生涯」 に学ぶ : 第51講
■ 今日の「井戸掘り」

 . . 「アマサはヨアブの手にある剣に気をつけていなかった。ヨアブが彼の下腹を刺したので、はらわたが地面に流れ出た。この一突きでアマサは死んだ。」. . . . . . . . . . . . サムエル第二・20:1〜13

■ 井戸を掘りましょう:

. .この章には、二つの出来事が織りなされて記録されています。すなわち、ビクリの子シェバの謀反とアマサの暗殺の出来事です。今日は、後者を取り上げて考えましょう。

. .アマサは、アブシャロムの謀反に加わって、アブシャロムによって軍団長に任命された人物でした。以前、ダビデの心の広さに言及して書き記しましたが、ダビデは、このようなアマサをヨアブに代わってイスラエルの全軍の長にすることを考えていました(19:13)。ここにダビデの寛容なこころ、心の広さを見ます。謀反軍に加わって、その中心的な役割を果たしてきた人物を、自分の軍の司令官に起用しようと言うのです。

. .しかし、今のイスラエル軍の司令官ヨアブは、そのダビデの考えに気づいたのでしょうか。自分の地位を危うくするアマサの存在を邪魔に感じて、この時とばかり、卑怯な手段を用いてアマサを暗殺したのです。ヨアブは、自分の権力を着々と拡大して、ダビデに忠実に仕える様子を見せながら、その実、ダビデを名前だけの王にして、イスラエルの上に実権を振るおうとしてのかもしれません(20:11)。

. .ヨアブは狭い心の持ち主、それに反して、ダビデは広い心の持ち主、寛容な人物でした。この二人は水と油のように相容れませんでした。しかし、ヨアブの横暴さは二人の性格の違いからくると言うよりも、むしろ、ダビデがヨアブに弱みを握られていたことにあるのではないでしょうか。バテシェバの夫で忠実な兵士であったウリヤ戦死の裏を知っていたのはヨアブに他なりませんでした(11:14、15)。人は他人に弱みを握られると、その人の横柄さを嫌でも我慢する結果になります。ヨアブはそれを知って、気ままに自分の思うようにダビデの前で振舞っていたのに相違ありません。

高知県・越知町の大樽の滝


Copy right 2004 PZH
All rights reserved. 許可なく転載を禁じます。

■ トップ・ページにもどる