■ 今日の「井戸掘り」
「しかし、あなたがたは、選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神の所有とされた民です。それは、あなたがたを、やみの中から、ご自分の驚くべき光の中に招いてくださった方のすばらしいみわざを、あなたがたが宣べ伝えるためなのです。」 ペテロの手紙2:9
■ 井戸を掘りましょう:
この節には、当初の読者、また私たちキリストを信じる者が、キリストにあって得た神の国での新しい立場と、そのような立場を与えられた目的とが記されています。
まず、キリストにあって得た新しい立場ですが、「選ばれた種族」、「王である祭司」、「聖なる国民」、「神の所有とされた民」という4つの句で、それが表現されています。旧約時代のイスラエル民族は「選ばれた種族」でした。しかし、彼らは、神の選びの目的・意図を取り違えて、傲慢になって、異邦人を蔑み、異邦人に福音を伝えると言う選びの使命を蔑ろにしてしまいました。それで、彼らは神に見捨てられ、代わって、クリスチャン、また、その集合体である教会が、その使命のために新たに選ばれたのです。すなわち、教会は新約時代の「真のイスラエル」とされました。
彼らはまた「王なる祭司」です。なぜなら、クリスチャンは、諸国民のために神に執り成し、彼らを神に近づける役割を帯びているからです。彼らの主イエスが、アロンの位の大祭司職を継承するのではなく、全然別のメルキゼデクの位の大祭司となられたように、メルキゼデクは(ヘブル7章)、サレムの王であり、また、祭司でした。それで、クリスチャンは、主イエスに倣って「王である祭司」として立てられています。
第3番目の句は「聖なる国民」です。彼らが導きいれられたのは聖と義が支配する神の国であり、その国民とされたのですから、彼らは「聖なる国民」でもあります。そして、最後に「神の所有とされた民」です。パウロは、コリント人への第2の手紙の中で「神はこう言われました」といって、以下の聖句を引用しています(Uコリント6:16〜18)。「わたしは彼らの間に住み、また歩む。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。、、、わたしはあなたがたの父となり、あなたがたはわたしの息子、娘となる、と全能の主が言われる。」ペテロもこの旧約聖書の箇所を心に留めてペンを取っていたに相違ありません。